【独自】旧統一教会“教団改革”…元2世信者「霊感商法ある」 両親は今も“高額献金”【もっと知りたい!】(2022年9月23日)
旧統一教会が記者会見を開き、問題が指摘されている過度な献金や霊感商法などへの今後の対応について、説明しました。現在も親が高額な献金を続け、苦しんでいる元2世信者を取材。今回の会見を見て、どう感じたのでしょうか。
■国会議員に謝罪 報道に反論「ミスリード」
安倍晋三元総理大臣の国葬が4日後に迫るなか、22日に急きょ行われた旧統一教会の記者会見。
カメラの前に現れたのは、田中富広会長ではなく、勅使河原秀行氏。新たに設置された「教会改革推進本部」の本部長です。
会見で真っ先に謝罪した相手は被害者ではなく、政府や政治家でした。
勅使河原本部長:「日本国政府が、調査に乗り出すという事態にまで招いていること。国会議員の先生方が一人ひとり、当法人との関係があったかなかったかということで、メディアから一人ひとり詰問されるような、そういった事態を招いていること。大変申し訳なく思っております」
その政治家たちが、「教団と関係を断つ」と表明していることを指摘されると…。
勅使河原本部長:「誠に残念なこと。霊感商法が、今でも行われているかのような報道。それを主導していると思える左翼弁護士の方々の影響が、多分に日本国民の皆様をミスリードしているというのが、私の意見」
■“話題の人物”元体操選手とマッチングも
勅使河原氏といえば、1992年の国際合同結婚式で、元新体操選手とマッチングされた人物。京都大学卒の証券マンで、当時「テッシー」と呼ばれたこともありました。
お相手の元新体操選手は1年も経たずに失踪し、統一教会を脱会。彼女と結ばれることはありませんでした。
あれからおよそ30年。教団は過度な献金や、正体を隠した勧誘の禁止を徹底するというという改革の方針を発表しました。
■質問記者に反発 感情あらわ「感謝と喜び」
しかし、会見では過去の霊感商法への反省の声はなく、一部の報道を強く否定して、感情をあらわにしました。
勅使河原本部長:「霊感商法というのは、一件もないはずです、この2009年以降は」
質問に立った記者は、追及しました。
記者:「実際に被害を被った方たちに対して、なぜわびないんですか?山上容疑者のような事件が起きたわけじゃないですか。そのことについての真摯な反省は、どこにあるんですか?」
さらに、「過度な献金の禁止」といった改革案について、具体的にどうするのかという質問もありました。
記者:「過度な献金というふうにおっしゃいましたけど、その過度の判断はどういう基準で、誰がやるんですか」
勅使河原本部長:「各教会です。教会長ないしは、スタッフとなりますか」
記者:「内部でそういうことをやって、一体どれだけの効果があるのか?」
勅使河原本部長:「いずれにせよ、宗教ですから。私たちは、基本的にそれ(献金)を感謝して、喜んでやっているわけですね。今、そうでない方がいらっしゃるならば、事情を一人ひとりの話をよく聞いてみないと、私には判断できません」
■教団弁護士「打ち切って」 2世信者“対象外”
被害者の救済や損害賠償について質問が及ぶと、教団の弁護士が声を荒らげる場面もありました。
福本修也弁護士:「霊感商法だと言って、統一協会を訴え、損害賠償を求めたものは、一切ありません。2009年以前に来たものはあるけど、それ以降のものは、この13年間ありません」
記者:「ならば、なぜ7月8日のようなこと(銃撃事件)が起きたんですか?」
福本弁護士:「よろしいですか。あの事件のお母さんが献金されたのは、1990年代です。90年代の話であって、コンプライアンス宣言以前、はるか以前の問題でございます。(質問を)もう切って下さい」
会見終盤、銃撃事件後に元2世信者などから献金の返金を求める声が114件あることや、脱会を求める声が数十件あることを明らかにしました。
しかし、2世信者の問題が教会改革の対象になっていないことについては、次のように述べました。
勅使河原本部長:「自分が正しいと信じる、この宗教的理念を子どもや子孫に継承させようと、努力することは、当然のことだと思います。信仰と社会性の調和は、本来は家庭の中でなされるべきだと考えます」
■元2世信者「霊感商法ある」 両親は今も高額献金
両親が合同結婚式で結ばれたという、元2世信者の小川さゆりさん(仮名)を取材しました。
教団は、霊感商法はないと言い切りましたが、実態は異なるといいます。
小川さん:「現役の信者さんたちが、いや(今も霊感商法を)してるじゃないですかと。怒ってるっていう状況も、情報が入っているレベル。(会見を)見ている被害者の方々にも、非常に今回も残念なものだったなと、自分は感じました」
小川さんは6年前に脱会しましたが、両親は今も信仰を続け、高額献金を繰り返しているといいます。
幼いころから、お年玉だけでなく、自分で稼いだアルバイト代200万円まで親にとられ、返金を求めても取り合ってもらえませんでした。
小川さん:「宗教2世たちの宗教的な虐待という観点でも、規制してほしい問題。(規制)できない理由じゃなくて、できるためにはどうすればいいのか。そこを前向きに、国の方々に検討して頂きたいです」
(「グッド!モーニング」2022年9月23日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
コメントを書く