ドーベルマン“窃盗”有罪判決 「独善的というほかない」 (2022年9月21日)

ドーベルマン“窃盗”有罪判決 「独善的というほかない」 (2022年9月21日)

ドーベルマン“窃盗”有罪判決 「独善的というほかない」 (2022年9月21日)

 これは、犯行後にして逮捕前のインタビュー。逃げ出したドーベルマンを「見つけた人」として取材を受けていました。

 逮捕前の取材、岡島愛被告(30):「すごく愛護精神が強くて、捜し出してやろうという熱意があったわけではなく…」

 この時、垣間見せていたのは、飼い主に対する憤りでした。

 逮捕前の取材、岡島愛被告:「飼育環境を確認して、この状態はひどすぎると…。当時いた警察官にも『これを改善しないとダメですよ』とかなり強く言ったんですよね。もう正直説教というか、めっちゃ怒った感じで…」

 しかしそれが、イヌを盗むことの正当な理由になるのか…。21日、裁判所が判決を言い渡しました。

 今年5月、千葉県木更津市の住宅に侵入し、ドーベルマン2頭を盗んだなどの罪に問われたのは、動物愛護団体に所属する3人の被告です。

 そのなかの一人、岡島愛被告。自らもドーベルマンを飼育しています。

 岡島被告は、被害者宅で飼われていたドーベルマンが、今年4月に逃げ出した際、ボランティアで捜索に参加。逃げた4頭を見つけ出し、飼い主に引き渡していました。ところが…。

 逮捕前の取材、岡島愛被告:「飼育環境確認して、この状態はひどすぎるっていうのと…。何度か家を見ても1ミリも環境が変わっていなかったっていうのを何度か聞いていたんで、またやるだろうなみたいな感じで…」

 岡島被告らの犯行は、このインタビューの4日前の5月8日。飼い主は再び逃げ出したと思い、警察に通報。しかし、逃げたのではなく、岡島被告らが連れ出していたのです。

 逮捕前の取材、岡島愛被告:「(Q.飼い主が飼っていたのは屋外?)屋外です。完全に屋外です。たぶん一度も中になんて入れたことないと思います」

 岡島被告は裁判のなかで、その家の飼育環境についてこう述べています。

 岡島被告の証言(裁判で):「飲み水のバケツは底が見えないくらい濁っていた。糞尿(ふんにょう)がそのまま放置されていた」

 劣悪な環境から救いたい…。それが犯行の動機だったとして、罪を正当化できるのか…。

 裁判所の判断はこうです。

 千葉地裁木更津支部:「窃盗をしてまで自身たちの望む飼育環境にしようとするという考えは独善的というほかない」

 被告3人に対して懲役1年、執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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