『面会ないと心身衰える…でも飛び火は困る』面会自粛要請解除でも厳しい施設の現場(2022年9月15日)

『面会ないと心身衰える…でも飛び火は困る』面会自粛要請解除でも厳しい施設の現場(2022年9月15日)

『面会ないと心身衰える…でも飛び火は困る』面会自粛要請解除でも厳しい施設の現場(2022年9月15日)

約1か月半ぶりに新型コロナウイルスの感染状況を示す「大阪モデル」を赤信号から黄信号に引き下げた大阪府。第7波が収束に向かいつつある今、府民の生活はどう変わるのでしょうか。

 太陽の塔が黄色に照らされた9月14日。大阪府の吉村洋文知事は新たな方針を発表しました。

 (大阪府 吉村洋文知事 9月14日)
 「現在の『大阪モデル』の赤信号ですが、黄信号に変更します。高齢者施設での原則の面会自粛要請についても解除いたします」

 大阪府羽曳野市の高齢者施設「オアシス北燦」。入居者77人の生活を支える施設長の水崎正規さんは「面会自粛要請の解除を歓迎したい」と話しました。

 (オアシス北燦 水崎正規施設長)
 「家族とのつながりというのは非常に入居者さまにとっても気持ちの支えとなっております。なので、やはり面会がなくなると、心身共に衰えてしまうこともありますので、すごく重要だと思います」

 しかし、厳しい現実もあります。この施設では、今年8月末に新型コロナウイルスの陽性者が出たため、すぐに保健所の協力の下で感染者の隔離などの対応をしましたが、入居者20人以上・介護士15人以上が感染というクラスターが起きてしまいました。

 クラスターで人手不足となった施設。健康チェックや食事といった“命を守る介護”が最優先となり、普段は徹底していた身体の清潔にするケアを後回しにせざるを得ない状況でした。そこでボランティアの訪問看護チームが利用者の足浴や体拭きを手伝ってくれることになりました。

 (参加した看護師)
 「(体拭きなど)なかなか行き届かないところで患者さんがつらい思いをされているんだなということが…」

 大阪府の決定では9月15日からは面会が可能になりますが、この施設では内部の感染収束まで面会再開は見送る考えです。

 (オアシス北燦 水崎正規施設長)
 「解除が出たからと言って面会を開始してしまいますと、(感染が)そこにまた飛び火しても困りますので。一旦は施設で陽性者がゼロになるまでは面会再開は見送らせていただきたいと思います」

 もう一つ大阪府が発表したのが感染者の「全数把握」の見直しです。9月26日から全国一律で見直しが行われるのに合わせて、大阪府でも医療機関が行う情報管理システム「ハーシス」への発生届の入力対象を高齢者など重症化リスクのある人に限定します。入力の対象外となる患者は、新たに設置される「陽性者登録センター」に自分で登録して、必要に応じて宿泊療養や配食サービスなどの支援を受ける仕組みとなります。

 すでに9月2日から全数把握を見直した茨城県は、大阪と同様に「陽性者情報登録センター」を設置し、ハーシスへの入力件数は2割弱まで減りました。しかし…

 (水戸市保健所 大図要之課長)
 「今回、重症化リスクが少ない方につきましては発生届が提出されておりませんので、水戸市としましてもその方たちの情報はこちらで把握しないような形になります。大変申し訳ありませんが、一から聞き取りをやっていくような形になると思います」

 発生届の無い患者から問い合わせがあった場合、これまでハーシスに入力されていた病状などの情報を聞き取るところから始めなければならないため、これまで以上に患者1人にかかる時間が増えるといいます。

 (水戸市保健所 大図要之課長)
 「業務量が大きく増減するということはないと思います。国民・市民の皆さまにきちんと(システムを)周知していただけるような体制整備をやっていただければと思っています」

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