24年ぶりの円安水準続く中で…企業の“円安倒産”急増 調査員が見た「コスト増も“価格転嫁”できない」現実|TBS NEWS DIG
きょうも円相場は一時、1ドル=143円台半ばをつけるなど、24年ぶりの円安水準が続いています。こうした中で、企業の「円安倒産」が急増しています。
記者
「こちら人気のパン屋さんでしたが、シャッターが閉まっています」
1984年に創業した都内のベーカリー。「くるみあんパン」や「クリームシチューの壺焼き」などが人気で、併設されたカフェにはお昼時に多くの人が訪れていたといいます。しかし…
お店のインスタグラム
「突然ですが、8月10日営業をもちまして、閉店させていただくことになりました。40年間長きにわたりご愛顧賜り誠にありがとうございました。」
突然の閉店。企業の倒産情報をなどを取材する帝国データバンクの調査員は…
帝国データバンク情報統括部 下川純さん
「仕入れの部分を価格に転嫁することができず、継続が難しかったのではないか」
円安によって上昇したコストを価格転嫁できない、「円安倒産」がいま急増しています。
円安が直接・間接要因となった倒産は、先月だけで7件発生。3年ぶりに増加しています。
年初は1ドル=115円だった円相場はいまや145円間近。下落幅は1985年以降最大で24年ぶりの円安水準です。
スピード円安はアパレル企業の倒産も加速させています。
帝国データバンク情報統括部 下川純さん
「(Q.どうでした) エレベーターがその会社の階に止まらないようになっていて」
先月、事業を停止し自己破産の準備に入ったこの会社。女性向けのカジュアルウエアを海外で生産していましたが、円安や原材料の高騰で急激に財務が悪化したといいます。
帝国データバンク情報統括部 下川純さん
「価格を上げないとどうしようもないけども、なかなか上げられないみたい」
いま帝国データバンクには中小企業の悲鳴が多く寄せられています。
帝国データバンク情報統括部 上西伴浩部長
「下請けの下請けでは価格転嫁など到底叶うものではないということで、もう諦めてらっしゃる。完璧に値上げしきれて、それが成果に結びついてるというのは本当にわずか」
原材料の価格転嫁が思うようにできないとの声が相次いでいて、円安倒産は資金繰りが必要となる年末にかけて、さらに増えると見られています。
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