通園バスに5時間“置き去り死” “ずさん”園の管理実態…システム上は「登園」扱い(2022年9月7日)
こども園の通園バスに取り残されて死亡した3歳の女の子について、管理システム上は「登園」扱いになっていたことが分かりました。なぜ、教室に女の子がいないのに、誰も気付かなかったのでしょうか。
■園長 質問にほぼ答えず…死因は「熱射病」
川崎幼稚園・増田立義園長(73):「(Q.バスは園長が運転?)捜査が今、進んでいる。警察に話しているから言えません」「(Q.人数の確認をしていなかった?)すみません。今、捜査中ですので」
足早に歩く高齢の男性。事件当日、バスを運転していた増田園長です。
増田園長:「(Q.千奈ちゃん含め、今どのような気持ち?)…」「(Q.(園児が)亡くなってしまっているが?)…」
およそ4分にわたる記者の問い掛けに、ほとんど答えることなく、大勢の報道陣が待ち構える園内へと入って行きました。
送迎バスにおよそ5時間、置き去りにされて死亡した3歳の河本千奈ちゃん。死因は熱中症のなかでも症状の重い「熱射病」であることが6日、分かりました。
■名簿元に確認せず…まとめて「出席」登録
園のずさんとも言える管理実態も、明らかになってきました。
静岡県こども未来局・高橋真一朗局長:「降車時、乗務員が荷物を持ちながら、小さい子どもから順次降ろしている。他の子には、自分で降りてくるように声を掛けながら、門を開け、園内に入っている。その際、本児(千奈ちゃん)が車から降りたかどうかは、確認していなかった」
園では通常、子どもが登園した際、確認してタブレット端末に「出席」を入力していました。
しかしこの日は、送迎バスに乗車した時の名簿を元に確認することなく、まとめて6人分「出席」と登録していました。つまりシステム上、千奈ちゃんは登園扱いになっていたのです。
ならば、なぜ誰も千奈ちゃんがいないことに気付かなかったのでしょうか。
静岡県こども未来課・鈴木安由美課長:「(登園後)出欠を取ったという報告は受けていない。クラスにいなかったことで、欠席と認識したと」
高橋局長:「私ども、非常にあってはならない、普通に考えるとあり得ない。今回、ミスが生じている。そこは、しっかり確認したい」
■福岡で同様事件 母親「二度と起きないでと」
去年7月には、福岡県の保育園で、当時5歳だった倉掛冬生ちゃんが送迎バスに取り残され、死亡する同様の事件が起きています。
6日、冬生ちゃんの母親がコメントを発表しました。
倉掛冬生ちゃんの母親:「このような悲惨な出来事は、冬生で最後にしてほしい。二度と起きないでほしいと願ってきました。しかしまた、同様の事件が起きてしまったことが残念でなりません。どうか、幼い子どもの命を、笑顔を守ってあげてほしいです」
(「グッド!モーニング」2022年9月7日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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