イギリス「鉄の女」元側近が見るトラス新首相「自分をサッチャー氏のように見せようとしている」|TBS NEWS DIG
イギリスのジョンソン首相の後任を選ぶ保守党の党首選挙でトラス外相が勝利、3人目の女性首相の誕生となります。
イギリス トラス外相
「私は減税を断行し、経済を成長させます」
5日、保守党の新党首に選ばれたトラス外相。
日本時間の今夜、エリザベス女王から任命され、正式に首相に就任することになりますが、街では早速、厳しい声が。
街の人は
「良いリーダーになるとは思いません。何をしようとしているのか明確ではないですね」
喫緊の課題である物価の上昇や、光熱費の高騰については、近く具体案を示すとしているトラス氏。ただ、世論調査でこの問題についてトラス氏を信頼できるとしたのは、全体の2割にも達していません。
内政・外交両面で難題が待ち受ける中、官邸に入るトラス氏ですが、党首選を勝ち抜くために、以前からイメージ戦略を展開してきたとされてきました。それは。
サッチャー元首相の側近 スロコック氏
「トラス氏は間違いなく、自分をサッチャー氏のように見せようとしています」
イギリス初の女性首相、サッチャー氏。当時、官邸スタッフとして間近で彼女を見てきたスロコックさんが指摘するのは、トラス氏が自分をサッチャー氏になぞらえてきた、というものです。例えば。
サッチャー元首相の側近 スロコック氏
「トラス氏が戦車に乗っている写真がありますが、サッチャー氏も戦車に乗っている有名な写真があるんです。外相が戦車に乗る必要はないでしょうに、トラス氏はわざわざそうしたんです」
このほか、ロシア訪問の際の帽子をかぶった写真や、サッチャー氏がよく着ていたタイプのブラウスを着用したのも「わざとやっている」のだと言われてきました。
そのサッチャー氏、「鉄の女」の名で知られました。
イギリス サッチャー首相(当時)
「野党労働党は選挙戦を通じて“あの女を仕留める”と言っているそうです。きっと私のことですよね」
東西冷戦期に11年にわたって首相をつとめ、厳しい支出削減に激しい反発も起きましたが、いまだに保守党内では根強い人気があります。
今回、トラス氏を「鉄の女2.0」と呼ぶメディアもありますが、スロコックさんは、トラス氏と違ってサッチャー氏は「首相になる前から長期的なビジョンを持っていた」と振り返ります。そして。
サッチャー元首相の側近 スロコック氏
「サッチャー氏は立場がブレるようなことはありませんでしたが、トラス氏はその場に合わせて言うことを変える印象があります」
実際、トラス氏は学生時代、リベラル政党の青年部で活動していて、王室廃止論者でした。EU離脱問題では残留を訴えていましたが、今や強硬に離脱を支持しています。党首選中、打ち出した政策が激しい反発を呼んだため、すぐに引っ込めたことも。
イギリス トラス外相
「私は確信しています。我々は政策を実現、実現、また実現していくことを」
イギリス3人目の女性首相となるトラス氏は、難局で政策を断行する新「鉄の女」となるのか。それとも。
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