国葬費は「16.6億円」…2.5億円から一転6.6倍に 自民道議、反対派に「黙ってろ」(2022年9月6日)
安倍元総理の国葬について政府は6日、警備費などを含めた費用が16億6000万円程度に上る見込みだと発表しました。岸田総理大臣はこの金額について6日午後、記者団に対して海外の要人の人数は推定のうえでの試算であると改めて強調しました。
約2億5000万円。これが、これまで政府が安倍元総理の国葬にかかる費用として支出を発表していた額です。
ただ、これが総額ではありません。警備などが含まれていないからです。
政府がようやく、その見込み額を公表したのは6日午前です。
松野官房長官:「まず警備に関するものですが、具体的に警備に要する経費としては8億円程度と見込まれます。次に海外要人の接遇に要する経費は6億円程度と見込まれます」
すでに支出を決定していた約2億5000万円と合わせると、全部で約16億6000万円。公表された額として6.6倍になりました。
ただ、それで済むのでしょうか。
立憲民主党・安住国対委員長:「何人くらいの人員で今回、警備体制をひくのかが、つまびらかではないんです。そのことは自民党側も分からないと言っているんです。6.6倍の16億円も率直に申し上げて、これでファイナルアンサーとは思いません」
政府が6日に公表した金額は、来日する要人の人数など現時点での仮定に基づくものです。
岸田文雄総理大臣:「(Q.野党は海外要人の接遇費など今回の額で済むと思えないと批判)済むはずはないと、済むとは思えないというふうにどうして思われるのか、ちょっと私はすぐには分かりませんが、接遇を要する首脳級等の代表団の数を50程度と仮定したならば、今、申し上げているような数字になるのではないか。より丁寧に説明するためにこうした仮定、推定を行って説明をした」
政府はこれまで、警備などにかかった費用は国葬が終わってから公表するとしていました。
松野官房長官:「要した経費については国葬儀後に精査したうえで、お示しすることとしたい」
政府が姿勢を変えた背景にあるのは国民の声です。
岸田文雄総理大臣:「もとより今回の国葬儀の開催は国民に弔意を強制するものではありませんが、様々なご意見とともに説明が不十分とのご批判を頂いております」
岸田総理が戦後、総理経験者では吉田茂元総理しか例がない国葬の実施を発表したのは、安倍元総理が亡くなって、わずか6日後のことです。
ただ、先月に3日間だけ開かれた臨時国会で岸田総理からの説明はなく、国会での議論は行われていません。
その間、高まり続けてきたのが反対の声。各社の世論調査は、どこも反対が賛成を上回っています。
岸田文雄総理大臣:「国会の場で閉会中審査の形で私自身が出席をし、テレビ入りで国葬儀に関する私の決断について質疑にお答えするという機会を頂きたい」
高まる反対の声に反発し、話題を呼んだ自民党の議員がいます。
道見泰憲北海道議です。
道見泰憲道議のツイッター:「国葬に反対する方々にお伝えしたい…分かったから…賛成して欲しいとか野暮なことは言わないから…だからもう黙ってろ」
政府に賛成する国民以外は声を上げるなということなのでしょうか。
道見議員の事務所は取材に投稿は本人のものと認めながら、意図については本人ではないと分からないと回答しています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
コメントを書く