5歳男児餓死 “洗脳”のママ友「指示していない」初公判で無罪主張 検察側「家族生活を実質支配」|TBS NEWS DIG

5歳男児餓死 “洗脳”のママ友「指示していない」初公判で無罪主張 検察側「家族生活を実質支配」|TBS NEWS DIG

5歳男児餓死 “洗脳”のママ友「指示していない」初公判で無罪主張 検察側「家族生活を実質支配」|TBS NEWS DIG

福岡県篠栗町で、おととし、「ママ友」だった知人の5歳の息子を餓死させたなどとされる女の裁判員裁判。初公判で女は無罪を主張しました。

赤堀被告
「指示はしていません」

白髪交じりの髪を後ろで束ね、上下紺色の服を着て初公判に臨んだ篠栗町の無職・赤堀恵美子被告(49)。

ママ友だった女とその家族の生活全般を支配し、5歳の男の子を餓死させたなどとする起訴内容を全面的に否定、無罪を主張しました。

事件が起きたのはおととし4月。篠栗町のマンションで、シングルマザーの碇利恵被告(40)と、2人の兄と一緒に暮らしていた5歳の翔士郎ちゃんは、極度の栄養失調に陥り命を落としました。

死亡原因は「餓死」。亡くなるまでの1週間、翔士郎ちゃんは、パンやおかゆなどわずかな食事しか摂っておらず、一切食べることのできない日が3日もあったということです。

地域の住民は、子煩悩だったはずの碇被告の身に起きたある異変を感じていました。

「ちょっとずつ変になった。愛想がなくなったみたいな感じで。あいさつをしなくなるとか」

捜査の結果、幼稚園のママ友として碇被告と知り合った赤堀被告の関与が浮上したのです。

福岡県警捜査一課 平瀬正孝課長(去年3月)
「碇家の食事の元となるお金を搾取するというような、本件の主導的立場にあるということを捜査で判断しまして、共犯性を認めているところであります」

赤堀被告は碇家の生活保護費や子ども手当など、すべての収入を受け取っていたといいます。

その一方で、碇被告と暮らしていた翔士郎ちゃんは、あばら骨が浮き出るほどやせ細り、病院に救急搬送されましたがそのまま息を引き取りました。赤堀被告とともに保護責任者遺棄致死の罪で起訴された碇被告は、今年6月に懲役5年の判決を受けています。

この裁判で碇被告の弁護人は、赤堀被告があまたのウソで碇家を支配していったと主張しました。

赤堀がしたとされる発言(碇被告の弁護人より)
「暴力団と関係がある『ボス』がトラブルを解決してくれる」「あんたの夫は浮気しているから離婚した方がいい。ボスが証拠を集めているから夫には問いただすな」「あんたは子供に甘い。恩を仇で返すな、何のために生まれてきたのか、死ね、海に沈める」

碇被告の法廷証言
「赤堀に逆らうと食料がもらえなくなるので怖くて逆らえませんでした」

赤堀被告との共謀が認定された碇被告への判決から2か月あまり。

きょう開かれた赤堀被告の初公判で検察側は「碇被告ら家族の生活を実質的に支配しており翔士郎ちゃんの状態を認識していたにもかかわらず不保護の状態を続けた」と述べました。

一方、弁護側は、「碇被告が説明するような支配関係ではなく意気投合した友達だった」と主張。碇被告の証言の信用性を否定しました。

記者
「食事の管理や指示を含めて、赤堀被告は碇被告ら家族の生活を支配していたのか、そして、2人に共謀関係が成立するのかどうかが、裁判の大きな争点となります」

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