元信者女性5人が語る「合同結婚式は最大の目標」その実態とは…「野菜の競りみたいだなって」「葛藤なかったのが恐ろしい」|TBS NEWS DIG
旧統一教会による被害をめぐっては、多額の献金や霊感商法のほかに、人生や家庭を滅茶苦茶にされた合同結婚式の問題もあります。かつて合同結婚式に参加した元信者たちが報道特集の取材に対し、結婚や教団の実態について語りました。
■合同結婚式は「祝福」「信者たちの最大の目標」
韓国で合同結婚式を挙げた元信者の女性たち。1人を除き、4人が顔を出して取材に応じた。80年代後半から90年代にかけて、知り合いからの紹介や街頭で勧誘を受けて入信したという。
膳場キャスター
「(旧統一教会の信者は)自分の判断で取材を受けたりはできないんですか」
一同
「できない」「できない」
88年の合同結婚式に参加した 元信者・洋子さん
「統一教会を否定する、悪く言うのは皆サタンなんですよ。私も(教団の)中にいるときはそう思っていたので。自分がやめていなかったら、今もここ(信者たちのなか)にいるんだなって思いますね。スタッフの人は良い人だし、その間に悩みとか講義の内容の復習的な話とか繰り返し聞かされているので、なんかすごい話っていう風に信じ込ませられる」
入信後、信者たちの最大の目標になるのが、合同結婚式だという。
元信者・洋子さん
「合同結婚式は祝福って言われるんですけど、それを受けないと本当の意味で天国に入れないっていう教えをその後に学んでいく。それ(祝福)を受けることが目標になってくる。最終的には祝福を受けたいっていう、そういう頭になってくる」
膳場キャスター
「(結婚相手の)希望はあるかどうかとかいう確認はされるんですか? 」
元信者・洋子さん
「日本人は、韓国を占領していた時期が歴史的にあったので、信者は基本的にそれが日本の最大の罪というか、そういう教育を入り口の時点で(頭に)入れられている。韓国人に嫁ぐというのは、王子様が、犬を、捨てられたような犬を、お嫁にするような立場で、本当に光栄なんだっていうような話をされました」
■式の参加費140万円のため…「霊感商法」に注力
王子様と一緒になるためには…
膳場キャスター
「その合同結婚式への参加費用っていうのはかかるんですか?」
元信者・洋子さん
「140万円だったと思います」
合同結婚式に参加するため、高価な壺や絵画などを売りつける霊感商法に一層、力を注いだという。
元信者・洋子さん
「印鑑とか、そういうものを霊感商法のトークをして売りつけるんですけど、売り上げた金額が、実績として献金に加算されていく。そこのトータルで140万円を達成できるかどうか」
膳場キャスター
「ノルマみたいな形で課されていたということですよね?」
元信者・洋子さん
「そうですね、でも全部それ(献金)が文鮮明お父様のところに行くという認識はあったと思います」
合同結婚式の参加費には日韓で大きな差が。
報道特集が入手した、韓国人向けの「合同結婚式」のマニュアルでは、基本料金は日本人のよりも安い200万ウォン、日本円にして20万円とされていた。
■「野菜の競りみたい」「全然タイプじゃなかった」合同結婚式の実態とは?
日本人信者が合同結婚式に参加するために韓国に到着すると…
88年の合同結婚式に参加 元信者・妙子さん
「飛行機を降りたら『このバスに乗って』と、合同結婚式の会場まで行って、私がそこで感じたのは、野菜の競りみたいだなと思って。前で私の相手の人が、誰々と名前を出して、それぞれ『ハイ』と言って、そこに行く」
元信者・洋子さん
「韓国の相手の人の顔とか雰囲気を見たときに、全然タイプじゃなかったので。えーって正直、思いましたよ。でもこの人は私の選ばれた相対者だから、そういう気持ちは持っちゃいけない、持っちゃいけないっていう感じで。でも正直、葛藤していました。だから、私なんかはまだいい方だったと思うんですけど、もっとなんていうか、得体の知れないような人だったり…」
膳場キャスター
「得体の知れないというのは、例えばどういうこと?」
元信者・洋子さん
「本当に色々な人がいらっしゃるから、すごい高齢の方が相手だったりとか…」
当時の教団の教義では、30歳にならないと配偶者と同居できず、性交渉も禁じられている。そのため30歳未満の日本人妻の多くは、一旦日本に帰国し、その間に脱会する人もいる。5人の元信者も帰国したときに、脱会、離婚している。
韓国の「合同結婚式」マニュアルに掲載されていた写真がある。
同居ができない韓国人男性が、結婚相手に会うために日本を訪れたときのものだ。不安解消のためだろうか。教団はこうした2泊3日のツアーなどを実施していた。
■「このまま殺されるのかな…」暴力的な行為受けるケースも
韓国人の夫に暴力的な行為を受けたケースもあった。
92年に合同結婚式に参加 元信者・きょうこさん
「相手の方はすぐに、祝福イコール結婚っていう風に考えていますから、『いつになったら来るんだ』っていうことで、やっぱり電話はしょっちゅう掛かってきますし。仕事を定着して持っている人じゃなかったので、私に対してお金の無心をしてくるようになりました。…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20220827-6037056)
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