【世界初】アメリカでブタの心臓“移植” 心臓病患う子の母は

【世界初】アメリカでブタの心臓“移植” 心臓病患う子の母は

【世界初】アメリカでブタの心臓“移植” 心臓病患う子の母は

“臓器不足の解決”に近づく世界初の手術が行われました。アメリカで、末期の心臓病を患う男性に、世界で初めて、ブタの心臓を移植する手術が行われました。これを受けて、移植を待つ心臓病を患う男の子の母は…。

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上を向き粉薬を口に流し込むのは、長野県に住む中澤維斗くん(10)です。2020年、重い心臓病「拘束型心筋症」と診断されました。

心臓病を患う維斗君の母
「心臓移植しか治療法はないというふうにお伺いしました。移植をしないと助かる道がないと聞いたときは、本当にショックしかなかった」

維斗くんの命を救う手段は“心臓移植”のみ。すぐに移植を受けるための登録をしたといいますが――

心臓病を患う維斗君の母
「ドナーの数がとても日本では少なくてですね。だいたい5年ほどは待ちますって説明受けまして」

日本での移植を待たず、ドナー数が多いアメリカで手術を受けることを希望しています。

そのアメリカでも、現在、臓器移植を待っている人は約11万人。こうした中、先週、“臓器不足の解決”に近づく世界初の手術が行われました。それは、ヒトにブタの心臓を移植する手術です。

執刀した医師
「人工心肺装置を外すと動物(ブタ)の心臓が、私たちが期待したのと同じくらい普通に機能しているように見え、とてもうれしく思いました」

使われたのは、遺伝子操作が行われ拒絶反応を起こさないブタの心臓。手術を受けたのはデビッド・ベネットさん(57)です。末期の心臓病で、ヒトの心臓移植を受けられず、人工心臓も装着できなかったため、生きるための最後の手段として、ブタの心臓移植に踏み切りました。術後3日間の経過は良好だということです。

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日本移植学会の澤芳樹理事は――

日本移植学会 澤芳樹理事
「ポンプですので、心臓っていうのは。人工心臓でも機能するわけですから、正常なブタの心臓であれば、血液供給する役割は果たせる」

ブタが選ばれたのには、二つポイントがあるといいます。

日本移植学会 澤芳樹理事
「(ブタは)一度にたくさんの子供を産むので、育てやすい、産ませやすい。(遺伝子操作の)結果が早く出やすい」
「心臓のサイズ的にもですね、いろんなサイズが選べる。(体の)成長も早くて(患者に)適するサイズを選ぶことができる」

澤理事も、iPS細胞を使った心臓の治療実験で、ブタの心臓を使っています。

日本移植学会 澤芳樹理事
「心臓移植を受けられない方には、朗報になっていく可能性は高い」

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移植を待つ中澤維斗くんの母親は「正直驚きました。どんどん医療が広がっていく可能性はもてるのかなと感じます。期待しています」と話しました。
(2022年1月11日放送「news zero」より)

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