熱波の仏で危機的水不足 水泥棒頻発・ゴルフ場に抗議の“破壊行動”(2022年8月17日)
記録的熱波の影響で、水不足が深刻化しているフランスでトラブルです。ゴルフ場のグリーンにあるカップがセメントなどで埋められる被害が相次いで発生。現場で一体、何が起きているのでしょうか。
フランス南部のバール県。観光客らでにぎわう「渓谷」は十分、水があるように見えますが…。
ボートレンタル店オーナー:「去年に比べて5~6メートル水位が下がっています。川の中で立てるような状態で観光客は去年の半分しかいません」
こちらは東部・ブルゴーニュ地方のティル川。大量の魚が死んでいます。
漁業・水生環境保護連盟スタッフ:「見ての通りです。まだ生きている魚もいますが苦しんでいます。川は完全に干上がろうとしています」
多くの地域で「庭の水やり」や、「洗車」が制限され、「農家の水やり」も一部で禁止されるなか…。フランスでは「水」を巡る事件も発生。
「ゴルフコースは…終わりだ。もう水がない」
南部トゥールーズ周辺のゴルフ場に掲げられたメッセージ。グリーンにはあちこちに茶色い部分が。芝が剥がされているようです。
実はこれ、「ゴルフ場の水やりが条件付きで認められていること」に対する抗議活動。
環境団体エクステンション・リベリオン:「一部の富裕層のレジャーのために水が独占されている」
環境保護団体はこう主張し…。グリーンの「カップ」をセメントで埋めたり、植物を植えたりしています。
干ばつにまつわる事件…。これだけではありません。
仏・コネクシオン紙から:「フランスで水争奪戦、勃発!」
地元紙によれば一部地域で「一人あたりの、1日の使用量の上限」が「200リットル」程度に制限されるなか、水泥棒が相次いでいるというのです。
その一例。
仏・コネクシオン紙:「消防用の水400立方メートルが盗まれ、今月になりモトクロスクラブが犯行を認めました」
モトクロスクラブは「コースに水をまきたかった」と言い訳し、水は返したといいます。さらに…。
仏・コネクシオン紙:「7月28日の夜、フランス北東部の貸別荘5カ所で…ジャグジーに穴が開けられました。現場には…『水は飲むものだ』というメッセージが残されていました」
原子力発電所にも影響が。ブルームバーグによれば、フランスの電力会社は今月2日、「ローヌ川などに近い複数の原発で発電量が減る可能性がある」と発表。熱波で川の水温が上昇し、発電所の冷却機能が低下したためとしています。
こうした状況はいつまで続くのでしょうか。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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