中国“ザリガニ食べまくり”マック超え店舗数!「ザリガニ学部」に驚きの調理動画まで・・・ブームの背景に何が|TBS NEWS DIG
中国で食材として大人気の「ザリガニ」。その市場はなんと8兆円規模とも。なぜ「ザリガニ」が中国で一大ブームに?味はエビ似とも・・・気になる調理法は?人気に拍車をかけたSNS投稿は?夏のビールに合うというザリガニグルメ、詳しく解説します。
■市場規模8兆円!中国で人気“ザリガニ”の実態
齋藤慎太郎キャスター:
日本でザリガニを食べることはあまり馴染みがないかと思いますが、中国では大人気だそうです。ザリガニの専門店は約5万8000店舗あり(人民日報より~2021年時点)、ケンタッキーフライドチキンの約7倍、マクドナルドの約14倍ということで、市場総額は8兆円規模に上るということです。
どのように市民に親しまれているのか見ていきましょう。
今年6月に行われた「ザリガニフェスティバル」のコンテストの出品料理の写真を見ると、綺麗に盛り付けられています。去年6月に行われたザリガニフェスティバルでもザリガニを集めて大きなザリガニのオブジェが作られました。
また、2020年に行われた音楽パーティではザリガニ料理の横で立っているのがザリガニのコスプレをした女性ということで、中国には文化としてザリガニ料理が根付いているようです。
井上貴博キャスター:
ザリガニ料理は強めの香辛料とかで味付けを?
齋藤キャスター:
麻辣(マーラー)とか唐辛子、ニンニクといった強い味付けをするということなんですが、食べたことがある人によると“淡白なエビ”という感じだそうです。
ホラン千秋キャスター:
私は食べたことがあります。北欧の方で伝統料理で出てくるので、香辛料はまぶされていなくて茹でた感じで出てきたことがあるんですけど、味はエビです。
井上キャスター:
日本でもイナゴを食べるとかありますけど、専門店ができるっていうのはなかなかないですよね。
米イェール大学 成田悠輔 助教授:
僕もザリガニもロブスターとかも好きで、手袋して格闘しながら食べると動物に戻ったような感じですよね。生命力や野生の血が戻ってくる感じが楽しいですよね。
■ザリガニ料理人気の理由 急成長の生産地・潜江市には“ザリガニ学部”も
齋藤キャスター:
なぜこのザリガニブーム起きたのでしょうか。
まず、このブームを支えているのが“ザリガニ基地”と言われる潜江市という場所です。こちらは元々稲作中心の農村でした。なかなか収入が上がらないということで、1990年代後半から田んぼでザリガニを養殖し始めました。すると、▼雑草・害虫を食べてくれる、さらに▼排泄物が肥料になるので、▼無農薬で、環境にも良くて、収入も増えたというようなことがあったようです。
この影響で、市内には大学に「ザリガニ学部」というものができて、ザリガニの調理技術やマーケティングなどを学ぶことができ、就職率は100%と聞きました。
さらに巨大な“ザリガニ博物館”も建設されたということです。
潜江市は人口が約100万人いますが、約5人に1人がザリガニ産業に従事しているということです(人民日報より)。
■自分でザリガニを調理する人が急増 SNSで多数投稿され人気に拍車
齋藤キャスター:
レストランでは当然食べることができるんですが、自分で調理する人が急増しているようです。理由はSNSの投稿です。
【ウェイボの投稿映像より】
・男性が大量のザリガニを器に入れて、手で洗っていく。そこから茹でて、香辛料でいろんな味付けをして、最後にビールで味付けをして混ぜて、盛り付けてパクチーを乗せて完成。
・女性たちがひたすら無言で食べる映像。ザリガニをディップして食べる。最後、ちょっと残ったところにこれ白米を入れて混ぜて、豪快にかき込んで食べきる。
このような撮影・編集・構成など、アイディアを生かした投稿が多数されているということです。
井上キャスター:
ザリガニはスーパーとかでも普通に売っていて、安く購入できるの?
齋藤キャスター:
現地ではそうみたいです。
■若者の“ザリガニ離れ”も? 手袋がネックに?「携帯をいじれない…」
齋藤キャスター:
そんな勢いがある中、今年6月の人民日報でこういった報道が出ました。
『若者のザリガニ離れ、顕著化』
この理由としては、新型コロナウイルスの感染拡大で仲間と集まる機会が減ってしまった。
中国の方に伺いますと、「ザリガニを食べていたのは仲間と食べるのが楽しかった」「食べる楽しみより仲間とわいわいするためだった」ということです。
ネット上ではこのような声も…
「もともと沼などにいるし、健康に良くないんじゃ…」
「味にバリエーションがなくて飽きた」
さらに、手袋つけてむくので「殻をむくときに携帯いじれない。だからもう嫌だ」ということなのですが、お店は “ザリガニむき師”を募集して、各テーブルに殻をむく人を配置し始めているということです。
井上キャスター:
結局、ザリガニ離れは起きていないってこと?
齋藤キャスター:
(ザリガニ離れが)起き始めているので、お店が考えているということだそうです。
井上キャスター:
中国のダイナミックさというか、一大産業になって、博物館ができて学部ができるという発展の仕方が中国らしいなと思います。
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