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全日空が開発「3D気象アプリ」 JAXAと協力 世界初の技術も搭載
複雑な天候を読み解き、安全で安心な空の旅を提供するためにはどうすればいいのか。全日空は去年、JAXAなどと協力して3Dの気象情報アプリを開発しましたが、その現場に初めてカメラが入りました。
フライトに関する情報が集まる中枢、全日空のオフィス。働いているのは、パイロットたちに気象などの情報を提供している運航支援者と呼ばれるスタッフたちです。
ANAASオペレーションマネジメント部 運航支援者 冬賀豪さん
「現在の沖縄周辺の発雷状況ですが、空港西側に発雷を伴ったエコーはありますが、こちらは着陸には影響ありません」
安全に飛行するには、どのルートを飛ぶべきか。これまで、運航支援者たちは複雑な天気図や文章を読み解き、情報を伝えていました。
ANAオペレーションマネジメントセンター 運航管理者 神田安奈さん
「航空気象は地上の天気図から上空の天気図まで、複数枚の天気図を確認して降水域の確認をするというように、多くの天気図やデータを確認しなければならなかったのがすごく難しかった」
そこで去年、全日空は、3Dの気象情報アプリをJAXAなどと共同で2年がかりで開発しました。
ANAASオペレーションマネジメント部 運航支援者 宍倉里沙さん
「いま、平面図で確認できているんですが、それが3Dだと、雨や雲、あとは雷も確認することが簡単にできるようになりました」
例えば、赤い線は羽田空港から沖縄・那覇空港までのルート。このルートに、雨雲や乱気流がかかっていないかを確認し、かかっている場合は避けられるルートをパイロットに伝えるのです。さらに・・・
ANAASオペレーションマネジメント部 運航支援者 冬賀豪さん
「西側に発雷を伴う雨雲があり、30分後に空港の真上に来る予想です。こちらは注意が必要となります」
このアプリには、雷が落ちる危険な領域を予測する世界初の技術も搭載されています。アプリの開発を提案した運航管理者の神田さんは・・・
ANAオペレーションマネジメントセンター 運航管理者 神田安奈さん
「地上の運航支援者は上空を飛んでいるわけではないので、今ある2次元から3次元に置き換える作業はかなり勉強もいりますし、経験値もいるので、それが経験則がなくても見られるというところはすごく大きなメリットだと感じています」
立体的な気象情報と世界初の被雷予測の技術を搭載したアプリ。全日空は今後、アプリの活用の幅を広げ、より安全な「空の旅」を提供していきたいとしています。(10日16:11)
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