「7月に入り出荷5倍に」卸会社も検査キット『在庫なし』使用期限あり大量在庫持てず(2022年8月4日)

「7月に入り出荷5倍に」卸会社も検査キット『在庫なし』使用期限あり大量在庫持てず(2022年8月4日)

「7月に入り出荷5倍に」卸会社も検査キット『在庫なし』使用期限あり大量在庫持てず(2022年8月4日)

全国で感染急拡大が続く新型コロナウイルスの第7波。医薬品卸会社は“抗原検査キット不足”に頭を抱えています。

 製造ラインで次々と作られている新型コロナの抗原検査キット。静岡県伊豆の国市にある医薬品メーカー「タウンズ」は2年前から製造を始め、医療機関や自治体に供給。今年7月からは感染再拡大の影響で需要が急激に増え、深夜も工場を稼働させるなど急ピッチで製造しています。

 (タウンズ 野中雅貴社長)
 「現状は朝9時~午後5時半までの通常のシフトに加えまして、夜8時~翌朝4時半まで夜勤もやっております。それに加えて土曜日も工場を稼働しておりまして、通常に比べますと2倍以上の生産を行っています」

 実は抗原検査キットには使用期限があるため、大量の在庫を持つ訳にはいきません。従業員を増やして対応していますが、あまりに急激な需要増加で人手が足りているとは言えない状況です。

 関西の医療機関や薬局に医薬品などを卸している大阪府門真市にある会社「ケーエスケー」。その物流倉庫には抗原検査キットの在庫はありません。

 (ケーエスケー医療関連部・営業第3課長 森博昭さん)
 「(抗原検査キットの)6月の出荷が約5万人分という出荷数だったのですが、7月に入りまして26万人分と5倍ほどの出荷数が出ております。メーカーさまの方から入荷したものをそのまますぐに医療現場に納品させていただいている。ストック在庫がほぼ無い状態になっております」

 入荷してもすぐになくなる状況が続いていて、医療機関への出荷を一部延期せざるを得ない状況となっています。

 (ケーエスケー医療関連部・営業第3課長 森博昭さん)
 「発熱外来へ優先して出荷させていただいているのですが、検査キットが希望数に足りないから、(発熱外来を)一時休止するという話も耳にしています。(需要が)これ以上に増える状態も見越してはいるのですけれども、やはり先の見通しがつかないというのが今の現状です」

 抗原検査キットの需要は高まる一方です。8月4日に大阪府内の倉庫に届いたのは約20万回分の抗原検査キット。国から配送されました。8月5日から指定の薬局で無料の抗原検査キットが配布される予定です。

 大阪では8月3日から若い世代の軽症者を対象に、自宅で検査をしてオンライン診療を受けるという仕組みを導入しています。

 【医師がオンライン診療をする様子】
 (ドクターズ 土井一輝医師)
 「抗原検査の写真をアップロードしていただいたと思うんですけど、こちらコロナ陽性で間違いないと思います」
 (30代男性)
 「土曜日の夜ぐらいから喉の痛みが出たんですけど、発症はそこからという感じですか?」
 (ドクターズ 土井一輝医師)
 「そうですね。そちらから保健所の指示する期間を療養していただくことになります」

 こうした中、日本感染症学会や日本救急医学会など4つの学会は、「限りある医療資源を有効活用するため」として、「症状が軽い場合は慌てて検査を受けず、そのまま自宅療養してほしい」と呼びかけました。

 (日本感染症学会 四柳宏理事長)
 「順調に経過をされた場合には、いわゆる普通の風邪とあまり大きな差はございません。検査を受けることができなくとも、慌てないでご自宅での療養をしていただくことが大事」

▼MBS NEWS HP
https://ift.tt/8wuTOe4

▼最新ニュースや特集を毎日配信 チャンネル登録お願いします!
https://www.youtube.com/c/MBSnewsCH?sub_confirmation=1

#MBSニュース #毎日放送 #新型コロナウイルス #第7波 #医薬品卸会社 #抗原検査キット #不足 #在庫 #オンライン診療

MBSnewsCHカテゴリの最新記事