東京の猛暑日“年間最多”に並ぶ “危険な暑さ”熱中症でコロナも感染(2022年8月3日)
関東でも突然の雨となりましたが、一方で、3日も危険な暑さが続いています。東京都心は今年13回目の猛暑日を記録し、過去最多記録に並びました。蓄積された暑さで、熱中症で搬送される人も急増しています。
埼玉県熊谷市に3日も救急車の音が鳴り響きます。運ばれてきたのは30代の男性で、暑い場所で働いていたところ気分が悪くなり、熱中症になったということです。
命に関わるほどの危険な暑さは3日も続いています。
熊谷市は3日も38.9℃。自動販売機のドリンクは命綱です。
サントリービバレッジソリューション・鈴木裕也さん:「日差しが強いので熊谷らしい暑さと感じます」
この自動販売機は今、何本売れているかリアルタイムで分かるそうです。
サントリービバレッジソリューション・鈴木裕也さん:「(Q.一番補充が多いドリンクは?)今ですとミネラルウォーター、麦茶、スポーツドリンクが一番多いと感じます。(通常の)2倍以上という感覚」
3日だけで15カ所、回るということです。
サントリービバレッジソリューション・鈴木裕也さん:「この気温が続くと忙しさが増えるので、なんとか頑張っていきたい」
3日は関東甲信から東海で気温が上昇。栃木県の佐野市で39.7℃を観測したほか、埼玉県越谷市で39.2℃となっています。
東京も早々と3日午前10時すぎに35℃を突破。今年35℃以上の猛暑日になった回数は13回で、すでに過去最多です。
朝から35℃を超えた原因は「熱の蓄積」です。2日夜は遅くまで30℃台が続き、最低気温は3日午前3時すぎの28.2℃。熱帯夜です。
この熱を朝まで引きずっていたため、早い時間に35℃を超えました。
熊谷市民:「夜なんかすごいですよ、(気温が)下がらないので。熊谷ではエアコンをつけないと」「めちゃくちゃ暑いですよ、サウナみたいな感じ。息ができない」
埼玉では2日、アイドルグッズの販売に並んだ約10人が熱中症とみられる症状を訴えるなどしています。
3日、東京消防庁管内では午後3時現在、熱中症で38人が搬送、埼玉県内でも87人が病院に運ばれました。
熊谷市にある埼玉慈恵病院です。
2日、搬送された患者にはこんな症状も…。
医療スタッフ:「気持ち悪いですか、まだ。大丈夫ですか。吐きそう?」
搬送された70代の男性は吐き気があったため、コロナの検査結果が出るまでは感染症もみられる処置室へいったん入ります。
医療スタッフ:「今、点滴始まりますからね。楽になりますよ」
男性は結局、熱中症でしたが、診断が難しい場面が増えているそうです。
埼玉慈恵病院・藤永剛副院長:「どちらでもおかしくないような見た目の方も多い」
さらに、コロナと熱中症が同時にかかるケースも…。
埼玉慈恵病院・藤永剛副院長:「熱中症も起こしていて、コロナも起こして重なる方はいらっしゃる」
コロナが重症でなかった場合は、熱中症の治療だけで自宅療養となるそうです。
3日も38.9℃まで気温が上昇した埼玉県熊谷市。熱中症の危険は夜も続きます。
埼玉慈恵病院・藤永剛副院長:「夜間の熱中症は熱帯夜が続く8月に入ってから増えてくる。8月に入ったばかりで今後、増えてくる可能性が高い」
この暑さから逃れられない人も…。
熊谷市で100年以上続く桜湯。75℃の熱湯を沸かす部屋の温度は39℃です。
桜湯・山崎伸弘さん:「(Q.これを毎日?)そうですね」
脱衣所の温度は34.7℃。清掃する時はホコリが舞うためエアコンをつけられません。
桜湯・山崎伸弘さん:「お風呂は毎日、念入りに掃除していますので、それがやっぱり一番、大変」
そして午後3時半、開店です。お湯の温度は…。
桜湯・山崎伸弘さん:「熊谷自体が非常に暑いので熱いの(お湯)に入れないという人が増えてきた。42℃に下げている」
この暑さは野菜に影響も…。熊谷の隣、深谷市では3日朝、夏野菜ピーマンの収穫していました。
アグリジーマ・尾島弘一さん:「日焼けの跡、黄色いところ。直射日光が強すぎて日焼けしてこうなっちゃう」
ピーマンも日焼けする暑さ。
アグリジーマ・尾島弘一さん:「人間と一緒。バテちゃうんですよね」
収穫する人間、炎天下での厳しい作業…。
ただ、農家の尾島さは帽子の下に何か仕込んでいます。冷感ヘッドッキャップです。
これは深谷市と民間企業が開発したもので、水にふれると冷たくなる成分が含まれ、霧吹きを掛けるとスーッとしてくるといいます。
アグリジーマ・尾島弘一さん:「風が吹いてくると一緒に涼しくなる。気持ち良いですよ」
夕方になった3日午後も熊谷は37℃を超えています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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