【かけ算「九九」】奈良時代の遺跡から発掘 木簡の数字は…
約1300年前の京都の遺跡で発見された「数字が書かれた木簡」。実は、かけ算の「九九」なんです。「九九」はいつ生まれたのか、歴史をヒモトキます。
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数字が書かれた1枚の木の板。よくみると、「二六十二」「三六十八」どこか見たことのある数字の並びです。
京都府埋蔵文化財 調査研究センター調査課 森島康雄係長
「九九の9の段から5の段までが、全部正しく書かれている木簡です」
かけ算の「九九」です。
今までで最多となる35個の九九が、計算間違いなどもない状態で発見されたのです。
この木簡は、京都府京丹後市にある「つる(「雨」かんむりに「鶴」)尾遺跡で見つかりました。約1300年前の奈良時代の遺跡です。
森島康雄係長
「数学の歴史を調べている人にとっても、興味深いだろうと思います」
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「九九」がいつ生まれたのか、歴史をヒモトキます。古代の歴史に詳しい奈良大学の渡辺教授に聞いてみました。
古代の歴史に詳しい 奈良大学・渡辺晃宏教授
「中国で始まって、朝鮮半島を経由して日本に伝わったのは間違いなくて、7世紀には伝わっていただろうと」
渡辺教授などによると、九九のはじまりは紀元前の中国で、日本の奈良時代にはすでに伝わり、地方にも広まっていたことがわかってきているといいます。
渡辺晃宏教授
「九九八十一から、上から下りてくるんですよね。最初の九九をとって『九九』と呼ばれるんだろうと」
現在とは逆の9の段から始めていたため、「九九」と呼ばれるようになったと考えられているといいます。その後、「九九」は、平安時代には庶民の間でも使われていたということです。
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「九九」がルーツとなったものもあります。江戸時代に創業したという“二八そば”が味わえる「更科布屋」を訪ねました。
「二八」は小麦粉とそば粉の比率を表しているとも言われていますが――
更科布屋・金子栄一社長
「二八そばの由来は諸説ありまして、一つは『二八=十六』という語呂の良さから、1杯16文で売った『代価説』ですね」
江戸時代のそばの価格が16文だったことから、二八十六で“二八そば”と名付けられた説もあるといいます。
金子栄一社長
「江戸っ子ですから、気風もいいしテンポもいいし、『二八十六』っていうのがいいキャッチフレーズになっているんじゃないかと思いますね」
1000年以上にわたって受け継がれてきた「九九」。現代の私たちの身の回りにも根付いているようです。
(2022年8月1日放送「news every.」より)
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