オミクロンの症状は?「高熱やノドの痛み・・・」(2022年1月8日)

オミクロンの症状は?「高熱やノドの痛み・・・」(2022年1月8日)

オミクロンの症状は?「高熱やノドの痛み・・・」(2022年1月8日)

高島)
ここからは国内でも急拡大しています、オミクロン株はどれくらい脅威なのか。クリニックで患者と向き合う水野泰孝医師にお話をうかがいます。

●全国で確認された感染者8480人

高島)
「まん延防止」が適用されるなど本当に全国的に再び感染者が急増していますけれども、こういった状況はどうご覧になっていますか?

水野医師)
諸外国と同様にですね、やはりオミクロン株による感染者の急増と考えます。オミクロン株はですね、特徴としてわかっていることはデルタ株に比べると感染力が3倍から5倍というふうにいわれて非常に強いといわれてます。更には感染してから発症するまでの潜伏期間ですね。これも半分ぐらい、大体3日ぐらいといわれてますので非常に短期間に広がりやすい環境ということ分かってます。

高島)
こちら東京の今週の感染者数を見てみますと、グーンと増えているわけですよね。重要なのはこちら、「重症者」だと思うんですが、重症者は昨日から1人増えて今日4人ということになっています。これを見ますとやはりオミクロン株というのは重症化はしにくいというふうにも考えていいんでしょうか?

水野医師)
これまでに動物実験でわかってることとしては、デルタ株はどちらかというと、肺でのウイルス増殖が多い。すなわち肺炎を起こしやすいってことが分かっていたんですけども、このオミクロン株はどちらかというと肺よりも上の部分ですね。いわゆる上気道でのウイルスの増殖が多いということですので、何を意味するかというといわゆる上気道炎、インフルエンザとか風邪の病態に近いことが推測されるので、こういったことが重症化しにくい理由なのではないかなと。

●「オミクロン」の症状は?

高島)
デルタ株のときは重症者ではなくても、呼吸困難になる方っていうのが多かったなというふうに思うんですが、その辺はオミクロン株はどうなんでしょうか?

水野医師)
デルタ株は肺炎の症状が多いということから呼吸器系の症状、咳とか呼吸困難が出ることがありましたけれども、オミクロン株の場合にはそういった肺炎を起こしにくい、肺でのウイルスの増殖が少ないということでは呼吸困難とか呼吸器系の強い症状が出にくいのではないかということは推測されます。

高島)
熱は37度5分以上というふうにありますけれども高熱はやはり出るんでしょうか。

水野医師)
沖縄県での調査ですけれども、私のところでも年が明けてから何名かの患者さんが来られまして、結果的にまだオミクロンかどうか分からないんですが、デルタ株は陰性であったということが分かってますので、恐らくオミクロン株だと思います。その患者さんの状況をみますと、高い熱が出る方がほとんどなんですね。その割には、のどの痛みなど非常にかぜに近い状況で、デルタ株の患者さんに比べると症状は軽いような訴えの方が多い印象を持ってます。

高島)
そして、ちょっと心配なのが沖縄の状況ですよね。きょうの沖縄の感染者は1759人、重症者は17人です。医療従事者の感染や濃厚接触も増えていくことで、スタッフの方の不足というのが深刻になってきているように感じますがこの辺はいかがでしょうか?

水野医師)
重症病床の使用率が28.3%と非常に高いわけですよね。ですので医療逼迫になってきますし、本来の医療が受けられない方も出てくるおそれがあります。あとは、非常に感染力が強いですのでいわゆる接触者になった方がお仕事ができない状況も危惧されるわけですね。そうしますと、医療だけではなくていわゆる社会全体のインフラを維持できなくなるおそれもありますので、こういった意味では新型インフルエンザでもそうでしたけども事業継続の計画を綿密に立てる必要があると思います。

●コロナの飲み薬について

高島)
今後は、いかに重症者を増やさないかということが重要になってきます。

板倉)
重症化を防ぐための飲み薬ですが、メルク社の「モルヌピラビル」に関しては、先月特例承認されていまして全国の医療機関などに配送済みです。さらにファイザー社の薬についても岸田総理が来月中の実用化を目指すという風に発言しています。水野さん、こうした飲み薬で重症者の増加というのは抑えることができるんでしょうか?

水野医師)
やはり1つの武器としてですね、こういった飲み薬が開発されて、特例承認ですけども使えるようになったというのは非常に大きな1歩だと思います。特に我々のような診療所・クリニックでこういった武器が使えるというのは非常に大きくて。ただ、それをいかに使うかが非常に重要なところでして。一番いいパターンは、熱が出た患者さんが、すぐ近くの医療機関に行って、そこですぐ診断をして、その場で薬が飲めるような体制作りを是非とも全国的にしっかりと広げて頂いて、重症化しやすい方には必ず薬が行き届くようなシステムが非常に重要だと思います。

高島)
私達がかかる病院で、こういった薬を処方してもらえるかどうかっていうのは事前に分かるものなんですか?

水野医師)
いずれは公表されてくると思うが、現段階では登録している医療機関にのみ公表されてます。ですので、まずはお近くの医療機関にご相談して頂いて、どこの医療機関で薬が処方できるのか、あるいはどこの薬局で薬を処方して頂けるのか、そういったことをご相談されるとよろしいかと思います。

高島)
わかりました。ここまで水野さんにお話を伺いました。ありがとうございました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

ANNnewsCHカテゴリの最新記事