相次ぐ“サル被害”山口市で44人けが 住宅に侵入して人を襲うワケ(2022年7月25日)
住民がサルに襲われる被害が相次いでいる山口市。24日から25日にかけてもサルが網戸を突き破って部屋に入り、人の足や腕にかみつくなどで新たに6人がけがをしました。こうした事態を受け、市は「麻酔銃」を使った捕獲に乗り出しています。
山口市の住宅街に現れるサル。被害者たちの言葉からは、サルの目的は餌(えさ)ではなく、人を襲うことではないかとさえ思えるのです。
今月8日以降、近隣での被害者は合わせて44人。山口市は、24日から麻酔銃での捕獲作戦に乗り出しました。
被害に遭った住民:「これも2本やられた。いきなり手に飛びついた。足に一時離れなかった。かぶりついたまま」
0歳の女の子は家の中にいるところを襲われたといいます。
被害に遭った0歳女児の母:「掃除機をかけていたら、子どもの泣き声がしたので振り返ってみたら、床で遊んでいた子どもにサルが足をつかんでいて、そのまま引きずった感じ。引きずって外に連れていくような」
扉越しにこちらを伺うサル。その狙いは一体何なのでしょうか。
被害男児の父親:「2~3分の隙に、3歳くらいの子ども1人で遊んでいたが、網戸を開けて入ってきて、(サルが)上に3歳の子どもに乗っかって爪で」
今月8日以降、山口市でサルに襲われたのは42件、44人。その多くが子どもか高齢者です。
しかも、サルはわざわざ住宅の中に侵入してきているのです。
被害に遭った女性:「抱きついてきた。振り払ったら背中に飛んできた。背中にチョンと」
ベランダから入ってきたサルに襲われたという女性は…。
被害に遭った女性:「のぞいた瞬間にサルと目が合って、サルが網戸をバーンと突き破って入ってきて、かまれました足を。まるまる太っていて、とにかく想像しているサルとは違って大きかったですね。テレビの大きさくらい。32インチの」
一体なぜ、サルは人を襲っているのでしょうか…。
専門家は、群れから離れたサルではないかと指摘します。
アジア動物医療研究センター・センター長、パンク町田氏:「サルは集団生活者なので仲間がほしい。似たような形の動物のそばに行く。今回の場合は一番形が近い人間になった。サルのコミュニケーションは抱き合うことや、仲良くするだけではない。けんかもコミュニケーションなので」
コミュニケーションを取るために人を襲っているというのです。また、0歳の赤ちゃんを襲ったことについては…。
アジア動物医療研究センター・センター長、パンク町田氏:「自分の赤ちゃんにしたいのだと思う。赤ちゃんごっこをしたい。サルの群れのなかでも、他の赤ちゃんを奪って子育てしようとするサルはいる。人をこれだけ襲い続けると習慣化してきて長期間居座るので、早いうちに捕獲したほうが良い」
山口市の担当者によりますと、サルが餌(えさ)に執着せずに罠にかからないことから、麻酔銃での捕獲に踏み切ったということです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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