東京都民「100人に1人」療養 専門家「医療の入り口」に負荷と危機感(2022年7月21日)

東京都民「100人に1人」療養 専門家「医療の入り口」に負荷と危機感(2022年7月21日)

東京都民「100人に1人」療養 専門家「医療の入り口」に負荷と危機感(2022年7月21日)

 21日、東京都では過去最多となる3万1878人の感染が確認されました。モニタリング会議で専門家は「医療の入口」に負担が掛かっていると危機感を示しました。

 東京都・小池百合子都知事:「今、一番大切なことは都民の皆様の命を守ることに他なりません」

 過去に例を見ないほどに感染者が増え続けています。

 21日、東京都が新たに確認した新型コロナウイルスの感染者は3万1878人。3万人を超えるのは初めてのことです。

 重症者は20日から3人減って15人。そして、5人の死亡が確認されています。

 21日に行われた都のモニタリング会議で今の感染状況は、どう評価されたのでしょうか。

 国立国際医療研究センター国際感染症センター長・大曲貴夫医師:「小中学生の感染が拡大しています。保護者等で就業制限を受ける者が多数、発生しています。医療提供体制が十分、機能しないことも含め、社会機能の低下を余儀なくされます」

 感染状況の警戒レベルは先週に続いて最も高いレベルです。

 そして、医療提供体制の警戒レベルは先週から1段階引き上げられ、最高レベルとなりました。

 東京都医師会・猪口正孝副会長:「医療体制といっても医療の入り口の部分、検査希望者が急速に増え、検査を受けるのに時間がかかっている。(陽性)疑いの患者、陽性が分かっている方からの救急要請が増えて参りまして、結果として搬送選定困難事案である東京ルールが非常に増えて救急搬送に時間がかかるようになってきました。この(医療の)入口の部分の2つの理由で(警戒レベル)赤にしております」

 自宅、宿泊を含めた療養者数は先週から大きく増加し、14万人を超えました。

 都民の100人に1人が療養していることになります。

 感染が広がるなか、行動制限がない夏休みをこのまま過ごすことができるのでしょうか。

 東京都・小池百合子都知事:「人の流れもこうやって情報が出るたびに非常に皆さん合理的な判断をされているのかなということもを期待をしているところ」「(Q.行動制限等は考えていますか?)さっき記者会見で…」

 小池都知事は明言を避けました。

 一方で“独自の行動制限”に踏み切ったところもあります。沖縄県です。

 沖縄県・玉城デニー知事:「感染の勢いは衰えておらず今後、夏場のイベント開催が予定されていることや夏休みによりさらなる感染拡大が現実味を帯びて参りました」

 沖縄では21日、過去最多となる5250人の感染が確認されました。そして、病床使用率は70%を超えています。

 沖縄県・玉城デニー知事:「今回、示した新たな対策は急激な感染拡大を抑え込み、県民の生活と命を守るための緊急対策となっております」

 沖縄県の緊急対策は会食を4人以下で2時間以内に制限すること、1000人以上の規模となるイベントを開催する際は事前に感染防止対策を提出することなどが盛り込まれています。

 しかし、19日に開かれた専門家会議に参加した現場の医師からはもっと強い措置を求める声が上がっていました。

 琉球大学病院・仲松正司医師:「今、問題なんです。今の発生者数でもう病院が回らないんです。医療が回らないをあすから何とかしなければいけない。イベントはイベントで対応して頂いていいんですけど、やはりより強いメッセージを出すなりして」

 沖縄赤十字病院・佐々木秀章医師:「イベントは2週間、全面停止するくらいの措置を出して頂きたい」

 観光シーズンを迎えた沖縄が揺れています。

 沖縄県・玉城デニー知事:「もっと厳しい措置を取るのであれば、来航・渡航の自粛に踏み込むべきだという思いも県民にはおありだと思いますけど今、社会を動かしている状況のなかで、お互いがお互いの信頼に基づいて社会を構成していけるかということを一番に考えるべき」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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