【独自】スシロー「生ビール半額」品切れ…現役バイト店員語る“相次ぐトラブル”原因(2022年7月21日)
大手回転寿司チェーン「スシロー」で、またトラブルです。生ビール半額キャンペーンの期間中にもかかわらず、開店直後に「売り切れ」となって、注文できないという声が相次ぎました。なぜ、こうしたトラブルが続くのか。スシローのアルバイト店員に話を聞きました。
■“品切れ”客怒り「行かなかった」
スシローの利用客:「テーブルに『何杯飲んでも半額』っていうのがあって。話題になっていた広告だとは思いました」
13日から28日まで開催されている、スシローの「生ビール半額」キャンペーン。ホームページには「何杯飲んでも半額」と表記されているのですが…。
撮影した利用客:「スシローのビール半額目当てできたのに、品切れって。じゃあ、来なかったわ」
この店舗では、ビール半額のキャンペーンを知ってお店に入り、席に着いてからビールが品切れだと知らされたといいます。
撮影した利用客:「彼氏に半額セールをやっているから、行こうと言われ、ビール目当てで行きました」
席に着いて、早速タッチパネルで半額ビールを注文しようとした、その時でした。生ビールの所には「品切れ中」の文字があります。
撮影した利用客:「入店した時も、何も言われていなくて…。彼氏が店員さんに聞いたら、『申し訳ありません』と言われました。無かったのを知ってたら、行かなかったです」
■11時の開店直後に「売り切れ」
また別の店舗では、店の入り口には「完売」を知らせる紙が貼られていました。撮影した男性は、疑問に思ったといいます。
撮影した来店客:「11時の開店時点で売り切れとは…」
開店から10分後の11時10分だったといいます。
撮影した来店客:「ああ、またこういうことするんだ。生鮮品ではないから、在庫管理も発注も、そこまで難しくないだろうし。ロシアの戦争も関係ないだろうに」
今回の半額キャンペーンを巡っては、開始前からトラブルが相次いでいました。
SNSから(12日投稿):「スシローで生ビール何杯飲んでも半額ってあったから、注文して会計が半額にされてなくて確認したら、これは予告であって、今は実施していないとのこと…」
投降者がこのポスターを見て、生ビールを注文したのは、キャンペーンが始まる前日の12日でした。
撮影した来店客:「(生ビール)2杯注文しました。これって半額にされてないんですか?と聞いたら、『それは告知にすぎないので、割引はできません』と、はっきり言われました」
ポスターには終了日は記載されていますが、開始日は記載されていません。
スシローでは49店舗で、ビール半額のポスターをキャンペーンが始まる前に張り出していたとして、公式サイトで謝罪。ポスターを見て、生ビールを注文した客には、店舗でレシートと引き換えに、差額を返金すると発表しました。
■消費者庁“おとり広告”措置命令
スシローを巡っては、先月…。
公正取引委員会:「消費者庁は、大阪府吹田市に本社を置く株式会社あきんどスシローに対しまして、景品表示法の規定に基づきまして、措置命令という行政処分を行いました」
スシローでは、去年9月から12月にかけ、「濃厚うに包み」「3種盛」「かにづくし」など、この3商品が提供できない店があったにもかかわらず、テレビCMなどで期間限定のキャンペーンとして、大々的に宣伝をしていました。
公正取引委員会によると、キャンペーン期間中、全国にあるおよそ600店舗のうち9割以上の店で、その商品が終日提供できない状態が、1日以上あったことが確認されています。
公正取引委員会:「『表示通りにこれらの料理を提供していなかった』ということから、これらの表示が景品表示法で禁止されている、いわゆる“おとり広告”にあたるとされたものです」
中には、キャンペーン初日から商品を販売していない店舗もあったといいます。
あきんどスシロー(先月9日):「この度の措置命令を真摯に受け止め、再発防止に努めて参ります」
スシローの運営会社は、予想を上回る売れ行きによって、在庫が不足したものの、CMなど告知の対応を変える認識ができていなかったとして、謝罪しました。
■またトラブル…17店舗で“品切れ”
それからわずか1カ月、またもキャンペーンを巡るトラブルが起きました。
あきんどスシロー:「実際に、こうしてご来店頂きながらも、ご注文ができなかった方へのおわびを申し上げると共に、まだこのキャンペーンは28日まで続けていく予定でございますので、品切れが起こらないように、最善を尽くして営業して参りたいと思っております」
全国で少なくとも17店舗で、品切れとなったケースがあったとし、その理由については、「想定を上回る売り上げ」を挙げました。
あきんどスシロー:「コロナ前、かつ同じ時期である夏に販売させて頂いていた、ビール半額キャンペーンの販売数をもとに、その時の倍以上の販売数量を計画しておりました。ただ、一日の販売数量が想定を上回ってしまい、一部店舗では一定の時間から閉店までのお時間完売となってしまった店舗もございました」
■現役店員語る 相次ぐトラブル原因は…
度重なるトラブルは、なぜ起きたのでしょうか?
スシローの現役のアルバイト店員に話を聞くことができました。
スシロー・現役アルバイト店員:「(バイト仲間と)『問題起こりそうだね』って、ずっと話してて。実際問題になって、『あーやっぱそうだよね』って、話していた」
取材に答えてくれたのは、東海地方の店舗に、1年半勤めている20代の女性アルバイトです。
キャンペーンが始まる前日、今回の半額を知らせるポスターを店内に張る作業をしていた時に、異変を感じたといいます。
スシロー・現役アルバイト店員:「ビール半額のやつは、13日からっていう記載が無くて。社員さんに聞いても『分からない』ってなって。社員さんがどこからか調べてきて、(始まるのは)『13日だよ』って言われたんですよ」
アルバイトだけではなく、社員もキャンペーンについて、正確な情報を把握していなかったといいます。
スシロー・現役アルバイト店員:「元々、限定品の用意されている数が少ないことは結構多くて。結構、早い時間帯に完売とか多いんですよ。『数量限定だから』って言われて、『きょうの分これだけだから、無くなったら教えて』みたいな感じで言われます。(本部と店舗で)ちゃんとした情報が共有できていないんだと思います」
度重なるトラブルについて、20日に消費者庁の長官は、次のように話しました。
消費者庁・新井ゆたか長官:「今回の半額キャンペーンについても、私共状況を注視しているところ。いずれにしても、消費者に対して誠実であることが、企業としての務めだと思っている。必要なことがあれば、厳正に対処していきたい」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年7月21日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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