長崎に“線状降水帯”対馬市全域に避難指示も…九州 あすにかけ広い範囲で警戒(2022年7月18日)
長崎県の壱岐・対馬で18日、線状降水帯が発生し、非常に激しい雨が同じ場所で降り続けました。
冠水した道路では、車が立ち往生。川から濁流が流れ込んだ住宅街もありました。
対馬里山繋営塾・藤川あもさん：「朝5時過ぎぐらいに、雨音で目が覚めるくらい強く降っていて、午前中いっぱい強い雨、屋根をたたきつけるような強い雨が降ったり弱まったりという状況。対馬は山が多い場所なので、これだけ多く雨が降ると土砂崩れが心配。山沿いに家が建っているところもたくさんあるので、3年前の台風で土砂崩れがあって、道路が分断されたこともあり、そのようなことが起きないかが少々不安」
気象庁は午後3時過ぎ、線状降水帯による非常に激しい雨が、同じ場所で降り続いていると発表しました。
対馬市では、3時間雨量が191.5ミリに達し、観測史上最大となりました。さらに『記録的短時間大雨情報』も出されました。
対馬市では、土砂災害の危険性が高まったため、一時、市内全域に避難指示が出されました。
対馬市役所担当者：「河川氾濫が1件確認できている。道路は数カ所、通行止めが確認できている。引き続き雨がひどくなるようなら、防災無線等を通じて避難を促す。夜になると非常に危険な所もあるので、現状の今の避難態勢の維持に努めたい」
18日は3連休最終日。観光客にも影響が出ています。
対馬に観光で訪れた人：「本当は福岡行きの最終便に乗る予定だったんですけど、欠航になりそうと、なるべく早い便でと思ったら、それも欠航になっちゃった」
福岡経由で羽田に戻る予定だった男性。午後3時以降の福岡便がキャンセルになりました。
対馬に観光で訪れた人：「17日と16日はものすごい天気が良かったので、ここまで強い雨は予想していなかったんですけど。午後2時過ぎくらいに大雨になってきて、これはまずいなという感じ」
急きょ、長崎経由に変えましたが、こちらもキャンセルとなり、足止めされることになりました。
一方、先週末の大雨の影響で、大きな被害が出た宮城県大崎市。名蓋川では、約30メートルにわたり堤防が決壊。冠水の影響で、現場に入れなかった重機がようやく使えるようになり、復旧作業が始まりました。
18日も、浸水した住宅の住民が片付けなどに追われました。
被災した住民：「時間経つと湿気を全部吸っちゃうので、衣類とかは捨てるしかないですね」
九州北部と南部には、19日午前中にかけて、線状降水帯が発生する可能性があります。
気象庁：「黄海から日本海に進む低気圧や前線に向かって、暖かく湿った空気が流れ込むため、西日本では20日にかけて、九州を中心に大雨になる見込み。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒を。また、落雷や竜巻などの激しい突風にも注意をお願いします」
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