「デルタ株の特性を獲得」新型コロナ『BA.5』肺で増えやすい可能性も…スタジオ解説(2022年7月11日)

「デルタ株の特性を獲得」新型コロナ『BA.5』肺で増えやすい可能性も…スタジオ解説(2022年7月11日)

「デルタ株の特性を獲得」新型コロナ『BA.5』肺で増えやすい可能性も…スタジオ解説(2022年7月11日)

全国で11日、新たに3万7141人の新型コロナ感染が確認されました。

東京は6231人で、先週より2.2倍と増加が続いています。

各都道府県を見ても、すべての都道府県で前の週の同じ曜日を上回りました。

そして、最近の感染状況について、政府分科会・尾身茂会長が「第7波」との認識を示しました。

政府分科会・尾身茂会長:「第7波に入っていることは、普通の常識ではそういうことだと」

尾身会長は岸田総理との面会後、置き換わりが進む『BA.5』について、感染を防ぐには三密を避けるなど「従来やってきたことをもう一度徹底する必要がある」との認識を示しました。

また、ワクチン接種などをさらに進めれば、まん延防止等重点措置などの「行動制限は今の段階では必要ない」との考えを明らかにしました。

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そのBA.5について、これまで主流だったBA.2よりもウイルスが肺で増えやすい可能性があることが最新の研究で分かりました。

東京大学医科学研究所の佐藤佳教授らが、ヒトの肺の細胞を使って実験をしたところ、オミクロン株のBA.5は、BA.2と比べてウイルスが18.3倍増えていたことが分かりました。

オミクロン株は気管で増殖し、重症化しにくいとされてきましたが、BA.5では、肺でも増えやすい可能性があるとしています。

東京大学医科学研究所・佐藤佳教授:「BA.5は、デルタ株が持っていたL452Rという特徴的な変異を持っている。デルタ株が持っていたような、肺で増えやすいという特性を獲得したオミクロン株という言い方もできる」

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BA.5は「肺でウイルスが増えやすい可能性がある」という特性をどのように調べたかというと、まず行ったのが、ヒトの肺の細胞を使った実験です。

肺の細胞にBA.2、BA.5それぞれを感染させて、ウイルスの増殖量を調べたところ、BA.5は、BA.2に比べウイルス量が18.3倍も多かったということです。

実験を行った佐藤教授は、この結果によって「BA.5は、肺でも増殖しやすい可能性がある」ことが分かったとしています。

続いて行ったのが、ハムスターを使った動物実験です。

ウイルスが鼻から気管を通って肺に入る、生物の複雑な構造の中で、ウイルス量がどうなるか調べたところ、ハムスターを使った動物実験でもBA.5は、BA.2に比べてウイルス量が5~6倍多かったということです。

肺炎が起きやすく、重症化しやすい結果が出て「動物実験では、BA.5は病原性が高い可能性がある」ということです。

東京大学医科学研究所・佐藤佳教授:「今回の研究は、シャーレの中での実験や、新型コロナに対する免疫を持たない動物での実験なので、ワクチン接種で免疫を獲得したヒトで、同じことが起こるかは分からない。ただ、BA.5はBA.2から明らかに性質が変わっている」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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