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経済危機のスリランカ 大統領が辞任表明も混乱続く|TBS NEWS DIG
経済危機に陥ったスリランカでは、政権に対する市民の怒りがついに爆発。大統領公邸が占拠され、大統領は辞任を表明しました。
道路を埋め尽くし、抗議の声を上げる人々。
スリランカの最大都市コロンボで9日、ラジャパクサ大統領の辞任を求めるデモ隊が、大統領公邸になだれ込み占拠しました。
翌日になっても公邸内では、喜び勇んでプールに飛び込む人や、ジムで鍛える人、ベッドに寝転がり楽しそうに写真を撮る人たちも…
デモ隊の参加者
「我々の税金が何に使われたのかを知るために、ここに来ました」
また、公邸からは日本円でおよそ670万円あまりの現金が見つかり、当局が回収したということです。さらにデモ隊の一部は、ウィクラマシンハ首相の自宅にも入り放火しました。
市民の怒りが爆発したそのわけは。
新型コロナウイルスの影響で主要産業である観光業が低迷し、外貨準備高が急減。燃料や食料、医薬品など生活必需品が輸入できない事態に陥っていて、ガソリンスタンドには連日、長蛇の列が。
市民
「大統領は億万長者で、国民は物乞いだ!」
この事態を招いたとして怒りの矛先が向けられたのが、ラジャパクサ大統領。一族で権力を独占し、中国からの借り入れでインフラ整備を進めたことで、国の財政状況を悪化させたと批判されています。
5月ごろからスリランカ全土に広がった抗議デモは徐々に激化し、ついに大統領公邸などが占拠される事態となったのです。
大統領らは事前に避難していて無事でしたが、地元メディアによりますときょう大統領は13日に辞任する意向を正式に表明。
市民の怒りの声が、大統領を退陣に追い込んだ形ですが、引き続き市民生活は危機的な状況にあり、混乱の収束は見通せません。
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