東京の感染急拡大「1日5万人超」試算も…「県民割」は?来週判断へ(2022年7月7日)

東京の感染急拡大「1日5万人超」試算も…「県民割」は?来週判断へ(2022年7月7日)

東京の感染急拡大「1日5万人超」試算も…「県民割」は?来週判断へ(2022年7月7日)

 新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、7日午後から行われている都庁のモニタリング会議では8月に一日の感染者数が5万人を超えるという試算が出されました。

 東京都・小池百合子知事:「急激な感染拡大に直面している。通常医療とのバランスを踏まえながら、医療提供体制の強化に向けた準備を進める必要があると」

 午後3時半すぎから行われた都内の感染状況と、医療提供体制を専門家が分析、評価するモニタリング会議。

 国立国際医療研究センター・国際感染症センター長、大曲貴夫医師:「(新規陽性者数の)増加比は7月6日時点では約188%。(このまま継続すると)4週間後の8月3日には12.49倍の一日あたり約54.902人となり、急激な感染拡大に直面」

 関東近辺でも、感染拡大に危機感を募らせています。

 千葉県・熊谷俊人知事:「新規感染者数はきのうまでに19日連続して、前の週の同一曜日よりも増加をしてる状況で、間違いなく第7波と言われるものに入りつつあると考えることが自然ではないかなと」

 群馬県・山本一太知事:「いよいよ日本、群馬県も第7波にみまわれつつあると、そういう可能性が高まっていると認識」

 深刻なのは、山陰地方の島根県と鳥取県です。

 島根県では5日、感染者数が755人と過去最多を更新。

 鳥取県でも6日、過去最多を更新しています。そして、7日も…。

 鳥取県・平井伸治知事:「直近でいうと、きのうの夜遅くまでかかったが、新規陽性者の数は219。前日の215よりもさらに上回って、2日連続で最多を更新することになった」

 6日に引き続き、過去最多を更新しました。こうした状況に平井知事は。

 鳥取県・平井伸治知事:「きょう、急きょまた最多更新したことで、新型コロナ対策本部を開催して、関係の市も入って頂き、BA.5第7波特別対策のプロジェクトを県として始めさせて頂く」

 ANNのまとめでは6日、全国で確認された感染者は4万5000人を超えました。

 感染が広がりやすいとされるオミクロン株の派生型「BA.5」への置き換わりが進んでいるとみられます。

 6日、2366人の感染者を確認した福岡県では、5月31日に解除した「福岡コロナ警報」を再発動しました。

 飲食店などからは心配の声も上がっています。

 中州十番・田中博臣社長:「またかという気はします。色んな解除が始まってるなかで、また厳しくなるのが厳しい」

 感染拡大に、観光地は不安を募らせています。東京からの観光客が多い、群馬県の草津温泉。

 ホテル一井・手島悟支配人:「今年は、GWも人がたくさん動いたわりには(感染者が)増えなかったので、正直、これだけここに来て増えるとは思ってなかった」

 宿泊施設によると、今のところキャンセルなどは出ていないといいます。

 ただ、心配しているのは、書き入れ時の夏休みに期待を寄せていた、観光支援策「全国旅行支援」の延期の可能性です。

 ホテル一井・手島悟支配人:「やはり期待は大いにしておりましたので、正直なところ。もしこれが延期というかたちになると、残念だなと思います」

 今月前半から開始すると発表していた「全国旅行支援」は日本全国の旅行に適用され、鉄道やバス、飛行機など公共交通機関を利用する旅行商品に、一泊あたり8000円を上限として補助されます。

 また、旅行先で土産物の購入などに使えるクーポン券を、平日は3000円、休日は1000円と利用できるため、平日に旅行に行った場合、補助額は最大で1万1000円となります。

 神奈川県の観光地、箱根にある宿泊施設。

 箱根藍瑠・渡辺健支配人:「週末に関しては、ある程度予約が埋まってきているが、まだまだ平日に関しては、空室が目立っているような状況です」

 打撃を受けた観光業界を支援するために実施予定の「全国旅行支援」。

 延期の可能性に頭を悩ませています。

 箱根藍瑠・渡辺健支配人:「『全国旅行支援』が延期となったら、割引を期待していたお客さんが、今回は旅行を取りやめようかというようなお客さんもいると思いますし…」

 例年、7月に入れば夏休みの予約が動き始めるのが、今年は予約のペースが鈍いといいます。

 さらに、仕入れなどにも影響が出てくるといいます。

 箱根藍瑠・渡辺健支配人:「お客さんの数が決まらない限り、食材の発注なども管理が難しくなっています。当日発注を出して、その日に入ってくるものではありませんので、それに対してはメニューの変更とか、そういった対応をする場合もあります」

 また、従業員のシフトにも。

 箱根藍瑠・渡辺健支配人:「お客さんが少なければ、従業員も削らざるをえなくなる部分もあるので、そういったところは従業員にも負担を掛けてしまう」

 周辺の土産物店では。

 昆布の長寿館・近藤哲夫代表:「(クーポンが使える)おつりの出ない2000円とか3000円とか、税込みの区切りのいい価格にしてお客さんに提供する商品です」

 クーポンに対応し、お釣りの出ないように価格設定を考えていました。

 昆布の長寿館・近藤哲夫代表:「つらいよね、繁忙期だからね。痛いことは痛いよね」

 政府は感染拡大を受けて、今月前半の開始を目指していた観光支援策「全国旅行支援」について、延期する方向で調整に入りました。

 官邸関係者:「観光業界からは『全国旅行支援』の開始を待って、予約控えが起きていると不満が出ている。選挙があるから今週末にはできないけど、来週早々に判断しないといけない」

 財務省幹部:「もはや喚起策やらなくても旅行に行っている人たちは多いので、政策的意味合いはなくなっている。お金が余っているからやるだけで、無理してやる必要もない」

 政府関係者によりますと、開始時期はお盆など旅行需要が高い8月は避け、秋以降とする案が浮上しているということです。

 ただ、延期した場合、現在実施している「県民割」への国の補助は、期限を迎える7月14日以降も継続する方向で、岸田総理は来週中にも最終判断する見通しです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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