過去に児相「ネグレクト」と判断…2歳女児死亡 市に引き継がれるも家庭訪問行われず(2022年7月6日)

過去に児相「ネグレクト」と判断…2歳女児死亡 市に引き継がれるも家庭訪問行われず(2022年7月6日)

過去に児相「ネグレクト」と判断…2歳女児死亡 市に引き継がれるも家庭訪問行われず(2022年7月6日)

大阪府富田林市で2歳の女の子が自宅に放置されて熱中症で死亡した事件から7月6日で1週間です。行政などが虐待リスクを把握しながら、なぜ事件を防ぐことができなかったのでしょうか。

 6月29日、大阪府富田林市の集合住宅の一室で2歳の小野優陽ちゃんが死亡しているのが見つかりました。

 警察は6月30日、優陽ちゃんを約11時間放置したとして祖母の小野真由美容疑者(46)と同居していた桃田貴徳容疑者(50)を保護責任者遺棄の疑いで逮捕しました。小野容疑者と桃田容疑者は、優陽ちゃんと5歳と15歳の息子の計5人で暮らしていました。

 (同じ集合住宅に住む人)
 「(小野容疑者は)気さくな方です。(小野容疑者に)『小さな女の子いるの?』と聞いたら『孫よ』と言って、うれしそうに話していたんですけどね。(優陽ちゃんは)元気よく階段を上っていて、無邪気でかわいいなと」

 事件当日、小野容疑者らは乳幼児用の柵『ベビーサークル』に優陽ちゃんをひとり残して5歳の息子と「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」に出かけていました。柵には板が張られて水などは置かれていなかったということで、優陽ちゃんの死因は脱水による熱中症でした。

 また、その後の警察の捜査で、小野容疑者らは先に帰宅して優陽ちゃんの異変に気づいた4男(15)から連絡を受けた際、「優陽ちゃんに水をかけるよう」指示していたということです。2人は熱中症になる恐れを認識していた疑いもあるといいます。

 小野容疑者らは「これまでにも何度か優陽ちゃんをひとり残して外出していた」とも話しているということですが、新たに桃田容疑者がUSJの前に「奈良にも行った」と供述していることがわかりました。

 事件を巡っては行政の対応の問題も浮上しています。優陽ちゃんは2年前、小野容疑者らと入浴していた際に溺れて一時意識不明となる事態が発生。児童相談所はネグレクト(育児放棄)と判断し、虐待リスク『最重度』に認定していました。

 この4か月後、対応は富田林市に引き継がれましたが、その後1年8か月の間、市は一度も家庭訪問を行っておらず、『要保護児童』から去年12月に『要支援児童』にリスク判断を引き下げていました。これについて市の担当者は次のように話しています。

 (富田林市こども未来室 担当者)
 「庁舎で面会するなど接点もあり家庭訪問はしなかった。新たな虐待事案もなく、発育などの異常も確認されない中、リスク評価を引き下げた」

 富田林市の吉村善美市長は、「結果として家庭訪問などをしなかったことが不十分だった可能性もある」としたうえで、「再発防止に向けて、大阪府と共に検証委員会で詳細な検証を行う」とコメントしています。

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