NATOがロシアを“敵国認定” プーチン氏「軍配備なら相応の対応する」と警告(2022年6月30日)

NATOがロシアを“敵国認定” プーチン氏「軍配備なら相応の対応する」と警告(2022年6月30日)

NATOがロシアを“敵国認定” プーチン氏「軍配備なら相応の対応する」と警告(2022年6月30日)

 日本や韓国などが始めて参加した、NATO(北大西洋条約機構)の首脳会議が新たな「戦略概念」を採択。ロシアを事実上の敵国と認定しました。一方、プーチン大統領は北欧2カ国のNATO加盟合意について「両国に軍隊や軍事インフラが配備されれば、相応の対応をする」と対抗措置を取ることを示唆しました。

 NATOは冷戦終結以来の最大の転機を迎えました。今後10年間の防衛・安全保障の指針となる新たな「戦略概念」を採択し、こう明記したのです。

 NATO、ストルテンベルグ事務総長:「ロシアが私たちの安全保障にとって最大かつ直接的な脅威であることを明確にした」

 さらに事務総長は、ロシアのウクライナ侵攻はヨーロッパにとって第2次世界大戦以来の危機だとました。

 NATO首脳会議にオンラインで出席したゼレンスキー大統領は、ロシアとの戦いが「将来の世界秩序を決める」と訴えました。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「これはロシアがウクライナのみに対して行っている戦争ではない。これはヨーロッパの支配を巡る戦争であり将来の世界秩序を決定する戦争だ」

 そして、ウクライナが敗れればロシアの矛先は新たな対象に向かうと指摘しました。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「問題はどこが次の標的になるかだ。モルドバか、バルト三国か、ポーランドか。答えはこれらすべてだ」

 首脳会議では、フィンランドとスウェーデンの加盟に向けた手続きを正式に開始すること。

 危機に対応する即応部隊を来年以降、4万人から30万人に大幅に増強することなどでも合意しました。

 思惑とは正反対に、NATOの拡大を招いたプーチン大統領。フィンランドとスウェーデンの加盟を「気にしない」としつつも「脅威には対応する」と警告しました。

 ロシア、プーチン大統領:「メンバーになりたいのであればどうぞ。だが理解しておいてほしい。以前なら脅威がなかった場所に部隊や軍事インフラが配備されるのであれば、相応の対応をしなければならない」

 また、プーチン大統領はウクライナへの侵攻は、まだまだやめる気がないようです。

 ロシア、プーチン大統領:「すべてが計画通りに進んでいる。なので期限について話す必要はなく、私は決して言わない」

 ロシアは29日、ウクライナ南部ミコライウの集合住宅をミサイルで攻撃しました。

 この攻撃で4人の命が奪われました。悲劇の終わりが見えないなか、ウクライナ兵の間に笑顔が広がりました。

 ロシアとの間で捕虜交換が行われ、ウクライナ将兵144人が帰還したのです。

 解放されたウクライナ兵:「家族にすぐ帰るよと伝えたい。感無量です。戻ってくるのは大変でした」「政府には捕虜にされた兵士が、なるべく早く解放されるよう努力してもらいたいです」

 144人の解放はロシアの侵攻開始以降、最大の人数。このうち、95人はマリウポリのアゾフスタリ製鉄所で防衛にあたっていたといいます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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