怒号と押し寄せる人波 鳴り響くブザー音 地下鉄で乗客が大混乱(2022年6月27日)
地下鉄で何が起きているか分からず、大勢の人が混乱しました。
25日午後2時ごろ、副都心線の東新宿駅でブザーが鳴り響くなか、避難する乗客で地下鉄のホームは騒然としていました。
「車内非常通報装置」のボタンが押されたためです。
駅を発車した直後に押されたため、すぐに停止したものの、停車位置がずれていたことからドアが開きませんでした。そのことも多くの乗客を混乱状態にした要因の一つです。
車内には倒れたベビーカーに靴やかばん、傘などが放置され、パニック状態だった人が大勢いた様子が映像に残されています。
東新宿駅職員の110番通報:「口論があり、車内で暴れている客がいる」
一体、何が起きていたのでしょうか。
騒ぎの発端は、若い女性が座る前に立っていた40代男性が突然、電車の床や手すりをたたき付け、大声で何かをわめきながら先頭車両から隣の車両に移っていったことでした。
駆け付けた警察に男性が話した言葉:「自分の座っていた席の前に足を伸ばして座っていた客がいた。それにいらついたため席を移動しようとした」
この直後に同じ車両にいた女性が怖くなり、非常ボタンを押したということです。
避難した乗客:「ほんとに人の波がすごかったんで、何人も転んじゃって、地面に横たわっている人とかいたり」
副都心線全線で50分ほど運転が見合わせられ、約5700人に影響が出ましたが、けが人はいませんでした。
避難した乗客:「隣の車両から『逃げて逃げて』って言う怒号と人波が押し寄せてきて、分からないまま命の危険を感じて逃げたっていう感じですね」
では、パニック心理に陥らないためにはどうすればいいのでしょうか。
専門家によりますと、「自分を取り戻すこと」だといいます。
国際医療福祉大学赤坂心理学科・和田秀樹教授:「この手のパニック状態に陥った時に非常に大事なことは、まず時間を少しでも空けて考える時間を作る。まず酸素を吸うために深呼吸をする。そうすると脳の働きがよくなって、パニック心理から少しでも脱却できると思います。また、普段の心理に戻るためには普通に隣の人に会話して『これって何が起こったんだろうね?』みたいなことをすると心理状態が一層、普段の状態に戻ると思います」
メトロでは「今回の事案を受けて駅構内や車内の巡回警備を強化している」ということです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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