【お米】量多く”値下がり”傾向 米農家売り上げ3割減
小麦粉の高騰などで、お米が注目されています。様々な食材が値上げする中、今、お米の値段が下がっているといいます。そこには、コロナの影響を受けた事情がありました。
◇
つやつやとした光沢に、つぶだった炊きたてのお米。ほぼ、毎日食べているお米ですが、神奈川・横浜市のスーパーでは、量を増やし、さらに去年より安く販売していました。
オーケーみなとみらい店・オーケー食品本部 土屋光利さん
「昨年の今頃は5キロで1500円台で販売。現在は5.5キロで1460円。2年ほど前から価格が下がりはじめまして、昨年から今年にかけても下がっている」
小麦など様々な物の値段が上がる中、お米は豊作が続き値段が下がっているというのです。しかし、この値下がり、生産者にとっては異様なまでに下がっているといいます。千葉県の米農家は…
小泉ファーム 小泉輝夫代表
「下がる一方は非常に奇妙な状態なので、これで意欲的に経営する人はどれだけいるのかなと。その辺(ホームセンターなど)で売っている砂利とか砂と同じような価格になってしまっている」
米の価格が下がったことで、去年の出荷時には、前年の3割ほど売り上げが落ちたといいます。
小泉ファーム 小泉輝夫代表
「コロナで消費が減退して、また価格が下がって、コストを割っちゃっているという状態になりました」
さらに、値上げの波が重くのしかかります。
小泉ファーム 小泉輝夫代表
「肥料代が上がる、機械代が上がる、燃料代が上がる、でも米の値段は下がる。経営が成立しないですね」
千葉県内の農家が作ったお米が集まるJAの倉庫では、多くのお米袋が高く積まれていました。コロナ禍で飲食店などからの需要が減少し、去年や2020年のお米が出荷できない状況になっているといいます。
こういった状況は全国的にも見られます。農林水産省によると、コロナ禍となった2020年は、前年より11万トンのお米が残り、そこへ去年、27万トンが上乗せされました。この状況は、今年に入っても解消されず、さらに7万トンが在庫に上乗せされています。大量の在庫に対して、出荷先のない状況がお米の値下がりにつながっているといいます。
◇
食の多様化により、“お米離れ”もある中、消費を増やすために新たな食品を開発する動きも出てきています。
神明 鈴木章人取締役
「なんとかおお米の消費をあげていく活動をやってきたんですけど、お米でチーズが作れないかというところの開発に入りまして、ようやく完成に近づいてきたところです」
この会社では、米粉から作るチーズを開発しました。乳製品は使わず、酒かすでチーズの香りを再現しているといいます。記者が、そのチーズを使ったピザを食べてみました。
記者
「実際のチーズよりクセがなくて食べやすいです。ただ、しっかりとコクがあって濃厚な味わいです」
来月から生産を開始し、9月には主要なスーパーなどで購入することができるということです。
◇
安くなる一方で、生産者がピンチとなっているお米。食べることで、生産者を応援することができるかもしれません。
(2022年6月23日放送「news every.」より)
#物価上昇 #米 #小麦 #日テレ #newsevery #ニュース
◇日本テレビ報道局のSNS
Facebook https://ift.tt/2pcnSLP
Instagram https://ift.tt/7T34Zic
TikTok https://ift.tt/k0YHMPh
Twitter https://twitter.com/news24ntv
◇【最新ニュースLIVE配信中】日テレNEWS HP
https://news.ntv.co.jp
コメントを書く