「早期返還を強く求める」“仏像盗難”住職が韓国の法廷に(2022年6月15日)
長崎県対馬市で盗まれた仏像を巡り、寺の住職が韓国の法廷で証言しました。
観音寺・田中節竜住職:「すでに10年という月日が流れておりますので、何回も言っておりますが、早期返還を強く求めるところです」
韓国の裁判所に立った日本の寺の住職。長年続くこの争いを振り返ってみると・・・。
ことの発端は2012年10月、対馬市の海神神社と観音寺から韓国人窃盗団によって仏像2体が盗まれたことでした。
その後、窃盗団が韓国警察に逮捕され、仏像も韓国国内で発見。1体は海神神社に返還されたものの、県の有形文化財「観世音菩薩坐像」は、まだ韓国から返還されていません。
韓国・浮石(プソク)寺:「浮石寺で作られた仏像で、14世紀に倭寇によって略奪されたものだ」
韓国の浮石寺が所有権を主張したためです。
観音寺・田中節孝前住職:「一刻も早く、この不合理に強奪された仏像を取り返してほしい」
事態が動いたのは5年前。このままの状態はまずいと考え、日本に返還しようとしていた韓国政府に対し、浮石寺が仏像の引き渡しを求めて提訴。
仏像の返還は韓国政府と浮石寺の法廷闘争に委ねられることになりました。すると・・・。
韓国の地方裁判所が下した判決は、仏像を保管している韓国政府に浮石寺への引き渡しを命じるというものでした。
韓国政府は「記録の信憑(しんぴょう)性に疑問がある」として控訴しました。
15日午後2時から観音寺の住職が韓国政府側の「補助参加人」として出廷するとあり、日韓の多くのメディアが大田(テジョン)高裁に集まりました。
観音寺・田中節竜住職:「私の言いたいことはすべて申し上げましたので、今は穏やかな対馬の海のような感じで、そんな感じですね」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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