イタリア産生ハムが手に入らない!輸入量7割…業者は仕入れ見通し立たず…一体なぜ?(2022年6月9日)

イタリア産生ハムが手に入らない!輸入量7割…業者は仕入れ見通し立たず…一体なぜ?(2022年6月9日)

イタリア産生ハムが手に入らない!輸入量7割…業者は仕入れ見通し立たず…一体なぜ?(2022年6月9日)

日本への輸入量の7割を占めるイタリア産の生ハムが手に入らない状況が続いています。一体何が起きているのか、関係者を取材しました。

 神戸市灘区の「JR六甲道駅」のすぐそばに今年4月にオープンした生ハム専門店「ピアチェーレコウベ」。イタリア産にこだわった約15種類の生ハムやサラミが並びます。

 (商品を紹介するピアチェーレコウベ・大平嘉臣代表)
 「こちらが人気の『ナポリサラミ(税込み1100円/40g)』になります。ブラックペッパーが入っておりますので、スパイシーな味わいが特徴でして、ビールとか赤ワインとか、お酒のあてに購入されるお客様が多いです。こちらが一番人気の『パルマ産プロシュート(24か月)(税込み1800円/40g)』、24か月熟成のものです。約2年、乾燥熟成だけで味をしみこませていますので、皆さんが思われているよりすごく塩味(えんみ)がまろやか」

 注文が入ってからスライサーで薄く切った生ハムは、風味豊かで、さらりと口の中でほどけます。

 テイクアウトが中心ですが、一部のメニューは店内でイタリア産の生ビールやワインと合わせて楽しむことも。しかし今、イタリア産の生ハムが手に入らない状態になっているというのです。

 (ピアチェーレコウベ 大平嘉臣代表)
 「当店でもかなり在庫に限りがありますので、そちらが売り切れ次第、残念ですけれどもパルマ産も終了となります。再入荷が無くて、もう一度お出しできないとか、仕入れの関係で影響が出ている」

 本場イタリアの生ハムが届かない理由は、豚の伝染病「アフリカ豚熱」です。人に感染することはありませんが、豚やイノシシがひとたび発症すれば致死率が極めて高い病気だといいます。今年1月にイタリアで発生したことから、水際対策としてイタリア産の豚肉などの輸入停止が続いているのです。

 生ハムの輸入量の約7割を占めているイタリア産。神戸の輸入業者は、今年2月以降、「仕入れができていない」と頭を抱えます。

 (株式会社プログレス 中川涼取締役)
 「生ハムを保管しておく場所だったんですけども、今となっては本当に一部の棚に残っているくらいというのが今の状況です」

 本来であれば、倉庫に常時2トンほどの在庫があるといいますが、取材した日、棚に残っていたのは一部の生ハムだけでした。しかも…。

 (株式会社プログレス 中川涼取締役)
 「今、在庫であるのがスペインのものになっておりまして、これも自社輸入というよりは、他社から分けていただいているような形になっています。(Qイタリア産の生ハムはもう1つもない?)うちの会社にはないです」

 今後は国産の生ハムや、イタリアと地理的に近いフランスやスロベニアからの輸入で代替していくということです。

 (株式会社プログレス 中川涼取締役)
 「安全が確認できないと、(イタリアからの)輸入は再開できないと言われております。早く終息して、以前と変わりなくビジネス、商売をできたらなと」

 神戸の生ハム専門店「ピアチェーレコウベ」も、このまま輸入停止が続けば秋までに在庫が尽きてしまうため、イタリア産以外の仕入れを検討しています。

 (ピアチェーレコウベ 大平嘉臣代表)
 「その場しのぎではありますけども、まだアフリカ豚熱の発生が確認されていないスペイン・オーストラリア・アメリカ・カナダ・日本でも作られている職人さんがいらっしゃいますので、そういったところにこれからアプローチをかけて、イタリア産以外のものでスライサーで切れるものを探しているところです」

 輸入再開の見通しは立っておらず、影響はさらに広がりそうです。

▼MBS NEWS HP
https://ift.tt/TbGAoyd

▼最新ニュースや特集を毎日配信 チャンネル登録お願いします!
https://www.youtube.com/c/MBSnewsCH?sub_confirmation=1

#MBSニュース #毎日放送 #生ハム #イタリア産 #輸入量 #サラミ #仕入れ #アフリカ豚熱 #伝染病

MBSnewsCHカテゴリの最新記事