「くるみアレルギー」急増 10倍以上に 意識障害も・・・消費者庁“食品表示”義務化へ(2022年6月8日)

「くるみアレルギー」急増 10倍以上に 意識障害も・・・消費者庁“食品表示”義務化へ(2022年6月8日)

「くるみアレルギー」急増 10倍以上に 意識障害も・・・消費者庁“食品表示”義務化へ(2022年6月8日)

 ナッツ類によるアレルギーが急増しているなか、消費者庁が「くるみ」の食品表示を今年度中に義務化する方針を発表しました。くるみアレルギーに悩む女性を取材しました。

■くるみアレルギー10倍・・・意識障害も

 岡田咲紀さん(19):「顔全体に湿疹が出てしまったり、部室に着くころには、真っ青になっちゃって、そこからあまり覚えていない」

 女性は、血圧低下や意識障害といった症状が出る「アナフィラキシーショック」に陥ったことを明かします。

 岡田さん:「パッと見て“くるみ”は入ってないんだろうなと思って、自分で買って、家で食べて、結構重い症状が出てしまった」

 原因は、くるみです。消費者庁が行ったおととしの調査結果では、くるみアレルギーの症例数は、9年前の10倍以上に上っています。今、こうしたくるみによるアレルギーが急増しています。

 くるみの消費量を見ると、9年間で2倍ほどにまで増え、消費増加に伴って、アレルギー患者数も増えているのが分かります。また、くるみによるアレルギーは重症化しやすいといいます。

 消化されにくいくるみは、体内を通過する際に口、のど、胃や小腸といった各所の臓器で症状を起こす可能性があり、重篤な場合は、意識障害や血圧低下など起こす、アナフィラキシーショックに至るといいます。

■急増・・・「かぼちゃスープで症状も」

 そのアナフィラキシーショックを起こしていた岡田さん。幼いころ、くるみアレルギーがあると診断されたため、普段から口にしないように、気を付けていたといいますが・・・。

 岡田さん:「カップに入った冷たいカボチャのスープを買ったんです。その時に、原材料が底に貼ってあって、買う時には、さすがに見られない状況だった。パッと見で、くるみは入ってないだろうなと思って、食べて重い症状が出た」

 食後は、口がしびれる程度で症状が軽かったため、病院には行きませんでした。ところが、しばらくして悪化。気を失って病院に運ばれたのです。

 それ以降は、誤ってくるみを食べないよう、家族ぐるみで取り組んでいます。

 岡田さん:「これはくるみじゃないかと思った物は、先に親に食べてもらったり」

 岡田さんの母・神奈子さん:「友達同士で交換したお菓子のクッキーの中に、くるみがありました」

 岡田さん:「やっぱり、一人ひとりに聞けないです。『これ、くるみ入ってる?』とか。ありがとう、ありがとうともらって、家に帰って食べて、症状が出た」

 加工食品の中に、原材料として含まれるくるみは、避けるのが難しいといいます。

 事態を重く見た消費者庁は、先週、加工食品などに含まれるくるみの表示を、早ければ今年度中に義務化する方針を発表しました。

■ナッツ専門店 アレルギー情報発信

 こうしたなか、ナッツ類の専門店でも、アレルギーについて知ってもらおうと取り組み始めています。

 兵庫県にあるナッツ専門店は、ブログでくるみなどナッツ類によるアレルギーについて、詳しく情報を発信しています。

 「有馬芳香堂」製品管理担当者:「安心して食べて頂くために、ナッツの基本情報を提供する。安心・安全のなかでいえば、特に重要な部分なので。きちんと発信するのが、メーカーとして当然の責務なのかな」

(「グッド!モーニング」2022年6月8日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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