「金を上の人に送れば投資できる」国税職員や元証券マン 大学生ら200人使い給付金2億円詐取か|TBS NEWS DIG
新型コロナの持続化給付金をめぐる不正受給で新たな事件が明らかに。逮捕されたのは東京国税局の現役職員でした。
記者
「持続化給付金をだまし取った疑いで、東京国税局職員の男が捜査員に連れられて行きます」
詐欺の疑いで逮捕された、東京国税局職員の塚本晃平容疑者(24)。
塚本容疑者と東京・三鷹市の会社員、佐藤凛果容疑者(22)は、詐欺グループの仲間と共謀し、おととし8月ごろ新型コロナで収入が減った個人事業主だと偽り、うその申請をして、国の持続化給付金100万円をだまし取った詐欺の疑いが持たれています。塚本容疑者らは暗号資産の投資グループを作っていて、「給付金を暗号資産に投資すれば2倍にする」などと申請者を勧誘していたといいます。
詐欺の疑いで書類送検された申請者の大学生は、メンバーにこうもちかけられたといいます。
申請者の大学生
「書類に記入例と同じように書けばいいから。金を上の人に送れば投資できる」
グループの指示役には既に逮捕されている大和証券の元社員(27)もいました。
新型コロナの持続化給付金をめぐる不正受給で逮捕された、東京国税局の現役職員塚本晃平容疑者(24)ら7人。塚本容疑者を誘ったのは東京国税局の同期で、指示役の中村上総被告(24)でした。
記者
「塚本容疑者と中村被告は幼なじみで、熊本県内のこちらの中学校に通っていました」
小学校からの幼なじみで東京国税局の同期だった2人。
記者
「塚本容疑者らは都内にあるこちらのマンションで、虚偽の確定申告書を作っていたということです」
2人は東京・町田市のマンションを拠点に確定申告の偽造書類を作成し、申請者にSNSで送信していました。
記者
「元国税局職員の中村被告は、こちらの高層マンションで生活をしていました」
塚本容疑者が受け取ったこれまでの報酬は、あわせて120万円とみられています。持続化給付金の不正受給は全国で相次いでいて、今年4月末までに摘発されたのは3600人を超え、被害総額は31億8400万円に上っています。
これまでにも、経産省のキャリア官僚や大阪国税局OBの元税理士、甲府税務署の職員など、公務員による犯行が全国で相次いでいます。
専門家は今回の事件について国税局の職員として持っている知識を利用し、制度の脆弱性を突いた悪質な犯行と指摘します。
中央大学法科大学院 酒井克彦教授
「全ての納税者の確定申告について、(全部は)調査を行っていないという実情をよく知っていたと思われる。公務員全体に対する信頼性ですとか、行政全体に対する信頼性を毀損する。重く受け止めるべき問題ではないか」
取り調べに対し塚本容疑者は黙秘していますが、給付金の申請役の佐藤容疑者は「申請には関わったが不正受給だと知らなかった」と容疑を否認しています。警視庁は詐欺グループによる被害総額が2億円にのぼるとみて実態解明を進めています。
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