“詐欺家族”はどうやって約10億円をだまし取ったのか…手口が徐々に判明 ”主犯”は海外逃亡中|TBS NEWS DIG
家族ぐるみで政府の給付金10億円近くをだまし取ったとみられる、前代未聞の詐欺事件。新型コロナで収入が減少した事業主を装って、持続化給付金をだまし取ったその手口が徐々に明らかになってきました。
一家のうち、これまでに逮捕されているのは、谷口梨恵容疑者(45)と、長男の大祈容疑者(22)、次男(犯行当時19)の3人。
梨恵容疑者(45)と、すでに離婚している谷口光弘容疑者(47)が主犯格とみられ、インドネシアに出国し指名手配されています。
一家が住んでいたとみられる三重県松阪市の住宅の近所の人は…
谷口容疑者家族を知る人
「あんないい家族だったのに、なんでなのかなと思って。外車があったり、お金持ちのおうちなんやなと思っていましたけど」
一方でこんな証言も。
梨恵容疑者を知る人
「息子さんの話もしていた。『今無職だから、よかったら良い働き先紹介して』というのはあった」
一見、「いい家族」に見えた一家は、どんな方法で国から金をだまし取り続けたのでしょうか?
新型コロナの影響で収入が減った事業者に、国が最大200万円を給付する「持続化給付金」。
家族ぐるみの犯行で10億円近い給付金をだまし取った手口が見えてきました。
捜査関係者によりますと、谷口光弘容疑者らは、まず、セミナーを開くなどして、ウソの給付申請をするための「申請者」を募集。それぞれの「申請者」がコロナで収入が減ったというウソの申請を中小企業庁に提出して、持続化給付金を受給します。そのうえで、1件あたり十数万円から数十万円を報酬として受けとっていたとみられます。
記者
「指名手配中の谷口光弘容疑者は、東京・港区にあるこちらのマンションを拠点に犯行に及んでいたということです」
犯行は光弘容疑者が主導し、妻の梨恵容疑者(45)と長男がメールでの申請手続きを担当。次男は申請に必要な確定申告書を作成するため、税務署を回るなど、役割分担があったということです。
「誰でもお金がもらえる」
このように言って申請者を募っていたという光弘容疑者ら。
36の都道府県の個人や法人の名義を使って、およそ1780件の虚偽申請を繰り返し、不正受給の総額はおよそ9億6千万円に上るとみられています。
これまでにも不正受給が相次いで発覚している持続化給付金。
中小企業庁が把握している不正受給の総額は12億円あまりですが、受給後に「受給要件を満たさなかった」などとして自主的に返還された総額は166億円を超えています。
一つの詐欺グループで10億円近い不正受給が行われた今回のケースを見抜くことは出来なかったのでしょうか?
中小企業庁担当者
「個別の事案は捜査中でもありますし、お答えできません」
警視庁は、おととし10月にインドネシアに逃亡している光弘容疑者の行方を追うとともに、一家のほかにも十数人が詐欺に関わっているとみて、実態解明を進めています。
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