ウクライナ側“最後の拠点”「セベロドネツク」にロシア軍攻勢 “死者1500人”|TBS NEWS DIG
ロシア軍の激しい攻撃が続くウクライナ東部。ルハンシク州では最後の拠点とみられる街への突入の動きも伝えられます。
一方、外交に大きな影響力を持つある人物の発言が波紋を広げています。
ウクライナ第2の都市・北東部のハルキウの26日の映像。けが人が運び出されていきます。
ハルキウ州知事によるとこの日、ロシア軍の砲撃で9人が死亡。生後5か月の赤ちゃんも犠牲になりました。
ウクライナ東部と南部の完全制圧を目指すロシア軍。最も激しい攻撃にさらされているとみられるのが東部ルハンシク州のセベロドネツクです。
州知事によると95%がロシア軍の支配下にあるというルハンシク州。セベロドネツクはウクライナ側の最後の拠点とみられます。
ここが陥落すれば州全体の制圧につながると指摘され、ロシア側が突入を試みているといいます。
ロシア軍の攻撃などにより、これまで少なくとも1500人が死亡したということですが、セベロドネツク市長は地元メディアにウクライナ軍は持ちこたえていると説明しています。
東部地方の戦闘状況について、ウクライナのゼレンスキー大統領は…
ウクライナ・ゼレンスキー大統領
「ドンバス地方は人間が住めない状態にまで破壊される可能性がある」
ロシア軍がすでに制圧を発表した南東部マリウポリと同様に、壊滅的状態まで破壊しようとしていると警戒感をあらわにしています。
そのマリウポリに持ち込まれていたのはトラックに備え付けられた大型スクリーン。これはロシア当局が、公開した映像で市民向けにロシア国営テレビの放送が流されているのです。その内容は…
テレビ放送
「アゾフスタリ(製鉄所)は完全にロシア側がコントロールしている」
このほか、「今年から物流ではロシア通貨のルーブルを使用することになるだろう」などの内容が流されていて、マリウポリ市長顧問は「ロシア側のプロパガンダだ」と批判しています。
こうした中、スイスで行われていた「ダボス会議」では…
米・キッシンジャー元国務長官
「理想的には、ウクライナとロシアの境界線が“侵攻前の状況”に戻ることが望ましい」
アメリカの安全保障政策などに大きな影響を与えてきた元国務長官・キッシンジャー氏のこの発言。
2014年にロシアが一方的に併合したクリミア半島や東部の親ロシア派支配地域の奪還を断念することをウクライナ側に提言したものと受け止められていて、波紋が広がっています。
ウクライナのクレバ外相は…
ウクライナ・クレバ外相
「(主要国の)2014年以降の戦略は失敗した。それはいつもロシアを交渉に参加させるためウクライナに『建設的になれ』『譲歩しろ』というものだった。それは機能しなかった」
ロシア側に譲歩する姿勢こそが今回の軍事侵攻を招いたと反発。また、ゼレンスキー大統領も第2次大戦前ナチス・ドイツに対しイギリスがとった「宥和政策」になぞらえ強く批判しました。
ウクライナ政府内ではロシア軍が全土から撤退しない限り、停戦交渉などには応じないとの方針が示されています。
多くの市民を巻き込む戦闘を一刻も早く終結させるにはどうすべきか。道筋は、まだ見えてきません。
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