「出かけたくなる!」進化する車いす・・・こだわったのは“カッコよさ”と“楽しさ”(2022年5月24日)
足腰が弱くなった高齢者や、歩行困難な障がい者にとって、生活に欠かせない車いす。
今、車いすは、様々な進化を遂げています。
【外出をあきらめない・・・移動を楽しくスマートにする】
WHILL広報 新免那月さん 「こちらがWHILL(ウィル)になります」
この電動車いすを開発した企業は、機能や利便性を高めるのはもちろん、あることをテーマに掲げました。
「すべての人の移動を楽しくスマートにする」
それは、障害があるなしに関係なく、乗ること自体が楽しくなることを目的とした、車いすの“新しい形”です。
今回は2つのモデルのうち、軽量で折り畳みもでき、持ち運びに特化したタイプに試乗させていただきました。
使い方は非常にシンプル。電源ボタンを押すだけです。
仁科健吾アナ「すごい簡単、本当にちょっと触るだけで動くんですね」
“乗ること自体が楽しい車いす”の発想は、ある一人の車いすユーザーから届いた声が、きっかけになったといいます。
新免さん「“100m先のコンビニに行くのをあきらめる”という言葉がきっかけと聞いております。
自分から楽しく乗りたいと思えるようなカッコいいデザインとある程度の段差だったりとか、悪路もしっかり乗り越えられるようなテクノロジーで心理的物理的な障壁を乗り越えていこうっていうようなのがWHILLの開発のきっかけになっております。」
現在では、空港や商業施設などに設置して、体験できる機会を増やし、今後は、だれもが利用できる“楽しい移動手段のひとつ”にしたいといいます。
WHILLを使っている利用者の反応は
新免さん
「乗っていてカッコいいねって声をかけられたりとか、行動の幅がぐんと広がった。さらにそこから行った先でのライフスタイルがどんどん楽しいものになったというお声は非常にいただいております」
【メダリストも使うカスタマイズ車いす】
千葉県にあるOXエンジニアリング
この会社は、日常生活用と競技用の車いすをオーダーメイドで製作しています。
オーダーメイドの強みは
石井勝之社長「足、体の一部として車いすを利用するので、(自分に)合っていないものですと生活が非常に困難になりますよね」
とくに競技用となると、車輪の角度なら1度から、座面の幅はミリ単位での調整が必要になるなど、非常に繊細(せんさい)な要求があるといいます。
石井社長「アスリートが持っているパフォーマンスを、最大限に引き出せるもの作りというのを競技用では考えています」
現在では、東京パラリンピックの男子テニスで
金メダルを獲得した国枝選手をはじめ、バスケット日本代表の古澤選手など、
多くのトップアスリートが使用する、様々な競技用車いすも開発しています。
そして、その技術を日常生活用の車いすにも、応用することで、必ず自分の身体に合った1台に出会えるといいます。
オーダーメイド車いすを作るきっかけとなったのは
創業者の石井重行さんは、オートバイの事故で自身が車いすを使うようになったあと
「病院の車いすではカッコ悪くて飲みに行けない」と悩み・・・なんと自ら車いすを製作。
その後、ドイツで開かれたモーターショーの視察へ行ったとき、現地記者に自作の車いすを称賛され、事業化を決めてしまったのだそう。
以降、35年間にわたりオーダーメイドの車いすを作り続けています。
石井社長「何か(車いすで)新しい体験が得られるような、そういったものをお客様に提供できる車いすメーカーでありたいなと思っております」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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