避難中の子どもたちの勉強支援『YouTubeにウクライナ語の授業動画』京都教育大が配信（2022年5月18日）

避難中の子どもたちの勉強支援『YouTubeにウクライナ語の授業動画』京都教育大が配信（2022年5月18日）

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻で世界各国に避難しているウクライナの子どもたちを支援しようと、京都の大学教授らがウクライナ語による学習動画の配信を始めました。

　ウクライナ語で制作された小学３年生向けの「円」についての授業の動画。京都教育大学では６年前から教授や学生らが中心となって、小学校～高校までの算数・数学などの授業動画約２０００本をＹｏｕＴｕｂｅで配信してきましたが、ロシアによるウクライナ侵攻でウクライナの子ども達が各地に避難している現状を受け、４月からウクライナ語版の動画を制作して公開しています。

　【京都教育大学の公式ＹｏｕＴｕｂｅチャンネル】
　「２つの時計を示す図を見て練習問題を解いてみましょう」

　現在７６本の動画が公開されていて、教授らは「侵攻によって子どもたちの学びの場が奪われてはならない」と訴えます。

　（京都教育大学　黒田恭史教授）
　「今回ウクライナ侵攻が起きて多くの子どもたちが避難をせざるを得ない状況になったので。子どもたちがどんな境遇になっても学習を止めることのないような学習支援システムを私たちは作っていきたい」

　翻訳作業には日本語が話せるウクライナ避難民のイリーナ・デルガチョワさん（２８）も参加しています。

　（イリーナ・デルガチョワさん）
　「（翻訳を）やっているときは本当に戦争が起こっていることを忘れる。この教材で勉強をもっと楽しく、笑顔で数学を勉強してほしいです」

　ウクライナ語版の学習動画は大学の公式ＹｏｕＴｕｂｅチャンネルで公開されていて、来年の３月末までに５８０本を公開したいとしています。

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