暴行死の5歳児1年前から “猫用ケージ”“雨水タンク”虐待か 埼玉・本庄市への通報なぜ活かされず|TBS NEWS DIG
埼玉県・本庄市で今年1月、住宅の床下から5歳の男の子が遺体で見つかった事件。男の子は、猫用のケージに入れられるなど、1年ほど前から日常的に虐待を受けていた可能性があることが分かりました。
今年3月、埼玉県本庄市の住宅の床下から遺体で見つかった柿本歩夢くん。
5歳の男の子の身に何があったのか。
これまでに母親の柿本知香容疑者と、同居する丹羽洋樹容疑者、石井陽子容疑者の3人が逮捕・起訴されていましたが、捜査は、新たな展開を見せました。
警察は11日、丹羽容疑ら3人を暴行と監禁の疑いで再逮捕。
警察によりますと、去年1月、歩夢くんを雨水をためるためのタンクにいれ転がしたり、叩いたりしたほか、5月には、顔面を殴り、逆さづりにする暴行を加えたうえ、猫用のケージに監禁するなどした疑いが持たれています。
歩夢くんが死亡した実に1年前から、常軌を逸した虐待を受けていたとみられることが分かったのです。1年もの間に、救うすべはなかったのでしょうか?
本庄市の「子育て支援課」に歩夢くんへの虐待が疑われる通報があったのは去年9月のことでした。通報した飲食店の店主は・・・
飲食店店主(通報内容)
「店内で子どもが男に正座させられ、1時間以上叱責されている。その様子を母親がスマホで撮影している。異様な光景だ」
通報をうけた本庄市の担当者は、翌日、母親の柿本容疑者と面談。
しかし・・・
本庄市子育て支援課 加藤久美子課長
「虐待を疑わせる兆候は、認められておりませんでした」
「虐待の兆候はない」と判断した本庄市。
一方で、同居する丹羽容疑者に怯えるなど歩夢くんの異変に気づいていた保育園は、その後も繰り返し、市に対し状況を伝えていました。
本庄市 吉田信解市長
「お子さんと母親(柿本容疑者)が今いる環境から抜け出て、生活ができるようにできないんですかねという相談を市の方には寄せられていることは事実です」
保育園側は市に対し、行政の権限で踏み込めないか相談していたといいます。
しかしその後、事件発覚まで、本庄市の担当者が、現場となった丹羽容疑者の自宅を訪問して状況を確認したことは一度もありませんでした。
本庄市 吉田信解市長
「母親(柿本容疑者)が自分の居場所は言わない。(丹羽容疑者ら)同居人に迷惑がかかるからということで、教えてもくれない。そういう状況なんで、それ以上の踏み込みができなかったということが実情でしょうね」
こうした市側の説明について、虐待事件に詳しい専門家は。
子ども虐待・性犯罪をなくす会代表理事 後藤啓二弁護士
「完全におかしいですね。住所や(同居人の)氏名は教えられないということ自体が非常にリスクがあるわけで、より危険な環境にいるんじゃないかと 市は判断するべきだった。子どもの安全確認する義務があります。どこに住んでいてその居住場所での虐待がないか、調べる義務がある」
最悪の事態を招くまで、およそ1年に渡って行われていた可能性のある歩夢くんへの虐待。
行政への通報は活かせなかったのか、本庄市は12日、「検証する方向で準備中」とコメントしています。
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