「値上げの春」あえて“値下げ”・・・“逆張り”企業の狙いは?(2022年4月22日)

「値上げの春」あえて“値下げ”・・・“逆張り”企業の狙いは?(2022年4月22日)

「値上げの春」あえて“値下げ”・・・“逆張り”企業の狙いは?(2022年4月22日)

 日々、様々な物が“値上げ”となっている、まさに「値上げの春」。そうしたなか、“値下げ”に踏み切った企業があります。その狙いを取材しました。

■担々麺100円値下げ なぜ可能?

 値上げの春。食品や日用品などの物価が上がり、家計を苦しめています。

 買い物客:「3円とか5円とか、高くなってるから、ちょっと困るわね」「高いです。来る度に、上がっている」

 長引く原油高に、新型コロナウイルスやウクライナ侵攻に加え、急激に円安が進み、値上げが止まりません。

 そんな逆境のなか、値上げではなく、値下げに踏み切る企業があります。

 すかいらーくホールディングスが展開する「バーミヤン」は、16品を21日から値下げ。担々麺は、100円の値下げです。なぜ、こんなことが可能なのでしょうか?

 複数のブランドで、食材を一括調達することで、仕入れ価格を抑えたほか、製造工場の機械化を進め、業務を効率化し、コストを抑えているということです。

■180の商品値下げ 「半額」も

 また、スポーツ用品販売の「アルペン」は、180の商品を値下げしました。

 カーディガンは、税込み4389円がなんと、50%オフ。アルペンでは、生産工場の閑散期に発注を掛けたり、素材や品番を絞って、大量生産したりすることで、コスト削減が実現できたといいます。

■「特急レーン」システム導入

 思い切った改革をした企業もあります。

 ワタミ・渡邉美樹社長:「座して死を待つわけにはいかないという思いのなかで、値下げを決断させて頂きました」

 「ワタミ」は、コロナ禍で酒類の提供が制限されるなか、居酒屋から焼肉店へ大胆な業態転換を進めてきました。

 新業態で始めた焼肉店の肉の価格を、これまでより2割下げて提供します。値下げのカラクリは・・・。

 回転ずしのように、自動レーンに乗った肉が席に届く「特急レーン」システムを導入。人件費を削減することで、肉の値下げを実現しています。

 常連客:「リニューアルして、初めて来た。何回か来てたんですけど、安いなと」「(Q.安くなったのは、それだけありがたい?)そうですね。それだけありがたいですね」

 食べ終わった皿を運ぶ、自走ロボットも導入しています。

 このロボットなら、大量の皿をいっぺんに運ぶこともできます。ロボットの導入で、居酒屋で10人必要だったホールスタッフが4人に減ったといいます。

■国産牛仕入れ・・・価格高騰抑え

 値下げのカラクリはもう一つあります。

 輸送コストの増加や、中国での需要が高まったことによる「ミートショック」など、輸入肉の仕入れコストが上がるなか、国産牛の仕入れに力を入れ、価格高騰を抑えているといいます。

 ワタミ 執行役員 焼肉営業本部・新町洋忠本部長:「(値下げ)前から比べると、客数は150%お越し頂いている。お客様からの分かりやすさと、使いやすさはあると認識している。今の状況で、お金をどんどん使えるという状況ではないと思っているので、努力を続けたいと思います」

(「グッド!モーニング」2022年4月22日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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