加計学園めぐる行政文書の一部開示を命じる判決 東京高裁
加計学園の獣医学部新設をめぐり、文科省が行政文書を開示しなかったのは違法として都内に住む女性が国を訴えていた裁判の控訴審判決で、東京高裁は開示を認めなかった一審判決を変更し、一部の文書を開示するよう命じました。
加計学園の獣医学部新設をめぐる行政文書の全面開示を求め訴えを起こしているのは、東京都内にすむ翻訳業の福田圭子さん(64)です。福田さんは、安倍元総理の友人である加計孝太郎氏が理事長をつとめる学校法人加計学園が愛媛県今治市に獣医学部を新設する際、今治市が国家戦略特区に選ばれたいきさつや、市などの補助金の妥当性を検証するため国に情報の開示を求めていました。
しかし、全面開示を求めた文書のうち、加計学園の理事会の議事録や獣医学部の校舎の図面などは開示されなかったため、文科省が開示を認めなかったのは不当だとして東京地裁に提訴していました。
去年行われた一審判決で東京地裁は、訴えを退けましたが、福田さんは不服として東京高裁に控訴していました。
そして、きょう行われた二審判決で東京高裁は、一審の判断を変更し、福田さんが求めた文書の一部について開示するよう国に命じました。
原告の福田さんは判決を受け会見を行い、「文書の全面開示を求めていたが、一部だけでも認められたのは喜ばしく安堵している。情報公開をしない悪しき前例を認めなかった結果だ」と評価しています。一方で開示命令がでた文書については、「新たな事実がわかるものではない」とも指摘しています。
(14日16:57)
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