“虐殺の街”ブチャを取材 JNN記者が見たものは
ウクライナの首都キーウ近郊、多数の住民が虐殺された疑いのあるブチャにJNNの取材団が入りました。地元警察は「ジェノサイド以外の何物でもない」との見方を示しました。
記者
「また一体、ご遺体が引き上げられてきました。男性の遺体ですね」
キーウ近郊、ブチャにある教会の敷地内では埋められた遺体の確認作業が行われていました。
警察によれば、これらの遺体は、路上に放置されているのを見かねたブチャ市の職員がロシア側と交渉して回収、暫定的にこちらに埋葬していたもので、40体ほどあるということです。
この日は検視官のほかに、行方不明者を捜す親族や友人も訪れていました。
警察は、ほとんどの場合、射殺されていて、2人を除き全員一般市民だったとしています。
警察署長
「これがジェノサイド(虐殺)でなくて、何でしょうか。彼らは、この国に住んでいるというだけで殺されたのです」
ロシア軍が撤退したキーウ近郊ではあわせて400人ほどの遺体が見つかっていますが、その多くはブチャとイルピンに集中しています。
また、この日は同じくキーウ近郊にあるホストメリの飛行場も公開されました。
記者
「ロシア侵攻の初期にロシア軍とウクライナ軍の間で激しい取り合いになったホストメリの飛行場です。あそこにあるのが無残な姿になっていますけれども、世界最大の輸送機、ウクライナの誇りでした」
ウクライナ語で夢を意味する「ムリーヤ」と名付けられた世界最大級の輸送機は格納庫の中で大破していました。この飛行場は現在、不発弾や地雷などの除去を行っているところだということです。
ウクライナ モナスティルシキー内相
「ウクライナ当局は毎日キーウ州内で4000発以上の爆発物を発見しています」
ロシア軍が去っても様々な問題が残されています。
(09日05:16)
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