北海道を巡るロシア下院議員の発言 領土的野心の表れか(2022年4月7日)
SNSで急上昇し、番組が注目したワードは「報復検討」です。ロシアの下院議会での北海道に関する、ある議員の発言に波紋が広がっています。
日本の制裁に対して、ロシアの「報復検討」が伝えられるなか、ある発言が取り沙汰されています。
「公正なロシア」セルゲイ・ミロノフ党首:「どの国にも願望があれば、隣国に領土要求を提出することができる。専門家によれば、ロシアは北海道の権利を有している」
発言したのは、政治家のセルゲイ・ミロノフ氏。自身が所属する政党のホームページで、公式に表明した言葉です。
セルゲイ氏はこれまで10年近く上院議長を務めるなど、政治家として長年キャリアを積んだ人物。現在は下院議員で、プーチン氏に近い保守政党の党首を務めています。
ロシアの武力紛争の取材を続ける、ジャーナリストの常岡浩介氏は。
ロシアの武力紛争の取材を続けるジャーナリスト・常岡浩介氏:「北海道への領土的野心を公然と口にしたことは重く受け止めるべき」
セルゲイ氏の発言を報じたロシアの国内メディアによれば、さらにこんな言葉も。
セルゲイ・ミロノフ氏:「日本の政治家たちが、第2次世界大戦の教訓と関東軍の運命を完全に忘れていないことを願っている。さもなければ、我々は彼らにその記憶を新たに呼び覚まさなければならないだろう」
先月30日には、国後島方面でロシア軍の照明弾とみられる光が確認され、ロシア国防省は北方領土で1000人規模の軍事演習を始めたことを発表しています。
ロシアの武力紛争の取材を続けるジャーナリスト・常岡浩介氏:「現実的にロシア軍が北海道に上陸作戦をする能力があるかといえば全くない。すぐに軍事的な脅威があると見る必要はない」
常岡氏は、軍事的な脅威と直ちに断定することは、ロシアのプロパガンダに乗っかることになると警鐘を鳴らします。
ロシアの武力紛争の取材を続けるジャーナリスト・常岡浩介氏:「独裁者の性格を強めるプーチン氏は、プロパガンダを国内に向けて繰り返している。その国内向けのプロパガンダで出てきた『北海道に権利がある』という言葉ですので、日本人があおられてしまうのは非常にまずい状況だと思う」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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