国連安保理でゼレンスキー大統領が演説「第2次大戦後最も恐ろしい戦争犯罪だ」
ウクライナのゼレンスキー大統領が国連の安全保障理事会で演説し、「第2次世界大戦後、最も恐ろしい戦争犯罪だ」などと述べて、ロシアを強く非難しました。
ゼレンスキー大統領はオンライン形式の演説に臨み、首都・キーウ近郊ブチャなどで民間人の遺体が多数見つかったことについて、「第2次世界大戦以降、最も恐ろしい戦争犯罪だ」とロシアを厳しく非難しました。
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「国連の果たす役割は終わってしまったのか。国際法の時代は終わったのか。もし答えがノーなら、直ちに行動をとってください」
また、ゼレンスキー氏は、軍事侵攻以降ロシアが拒否権を行使し、安保理が機能していないことに触れ、「改革が今すぐに必要だ」と訴えました。
ロシア ラブロフ外相
「ウクライナとの交渉を決裂させる口実を見つけようとしていると考えられる」
一方、ロシアのラブロフ外相は5日、ビデオ声明を発表。ブチャで多数の遺体が見つかったことをめぐり、「ロシア軍による戦争犯罪との指摘は偽りだ」「挑発行為の理由はウクライナとの停戦交渉を決裂させたいのではないか」と主張しました。
ウクライナでは、ブチャ以外の街の惨状も明らかになってきています。ブチャから北西におよそ20キロの位置にあるボロディアンカです。AP通信によりますと、ロシア軍との激しい戦闘の末、先月末にウクライナ側が奪還しました。
住民
「あの住宅に何が起きたかは詳しくは知りませんが、がれきの下に人がいます。悲劇的なことが起きたのです」
ボロディアンカでの死傷者の数は明らかになっていませんが、ウクライナの検事総長は「キーウ州で最悪の状況」として、ブチャよりも犠牲者が多いと話しています。
(06日10:38)
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