【ウクライナ侵攻】ゼレンスキー氏「大量虐殺」非難も…ロシアはフェイクニュースと反発

【ウクライナ侵攻】ゼレンスキー氏「大量虐殺」非難も…ロシアはフェイクニュースと反発

【ウクライナ侵攻】ゼレンスキー氏「大量虐殺」非難も…ロシアはフェイクニュースと反発

ウクライナ・キーウ(キエフ)近郊で、民間人とされる遺体が多数発見されたのを受けて、ゼレンスキー大統領は「大量虐殺」とロシアを非難しました。一方、ロシア外相は「演出を目の当たりにした」と反発し、“仕組まれたフェイクニュース”と主張しました。

(※映像の一部には遺体が映っており、モザイクをかけています)

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5日午前11時半すぎ、ウクライナから避難した20人を乗せた政府専用機が、ウクライナから東京・羽田空港に到着しました。20人の中には子供の姿もありました。政府関係者によると、ウクライナから避難してきたのは、6歳から66歳の女性15人・男性5人です。うち4人は日本に親族などがいないということです。

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ロシアによるウクライナ侵攻から、まもなく1か月半が経過します。ロシア軍が撤退した首都キーウ近郊の街・ブチャは廃虚となりました。ウクライナのゼレンスキー大統領はブチャを訪れ、支援物資が配られる場所を視察しました。集まった住民の中から、1人の女性が声をかけました。

住民女性
「ヴォロディミル(ゼレンスキー大統領)、あなたはどこにも行かなかった。私たちのそばにいてくれて、本当にありがとうございます」

ウクライナ セレンスキー大統領
「君たちはすばらしい。よくやった」

ゼレンスキー大統領は、住民をねぎらいました。 

住民
「子供があなたに会いたがっています!」

大統領が声のかかる方を見ると、少年が近づいてきました。

ウクライナ セレンスキー大統領
「本当に子供ですか。私より大きい!」

住民らからは笑い声があがります。大統領は少年と固く握手を交わし、笑顔も見せていました。

しかし、街の惨状について、ゼレンスキー大統領は次のように訴えました。

ウクライナ セレンスキー大統領
「これは戦争犯罪であり、ジェノサイド(大量虐殺)として世界に認識されるだろう」

ロシア軍が行ったとされている民間人の虐殺で、ブチャ市長は「住民300人以上が殺害された」と明らかにしました。また、ウクライナ当局はブチャを含めたキーウ州全体で「民間人410人の遺体が見つかった」と発表しました。

別の住民男性は大統領に「ここから200メートル離れた通りに出てみると、そこに12人の遺体が横たわっていました。彼らは民間人の若者でした」と証言しました。

多大な人的被害が他にもあるとみられています。ゼレンスキー大統領は日本時間5日朝、自身のフェイスブックに「(キーウ近郊の)ボロディアンカなど、他の町では犠牲者数ははるかに多いだろう」と投稿し、ブチャの北西・ボロディアンカなどで、より多くの犠牲者が出ているとの見方を示しました。

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一方、ロシアのラブロフ外相は4日、「ロシア軍は3月30日にブチャを完全撤退している。その後、ロシアをおとしめるための、あの仕組まれた路上での演出を目の当たりにした」と述べ、ロシア軍撤退後に仕組まれた“フェイクニュース”だと反発したのです。

米ニューヨーク・タイムズは4日、このラブロフ外相の主張に疑問を呈しました。衛星写真を分析し、「ロシア軍撤退前の先月19日時点で、遺体が通りに散乱している」と指摘しました。

ロシア側は「ロシア軍が民間人を殺害していないことを示す証拠を、国連の安全保障理事会に提出する」としました。安保理は5日に緊急会合を開き、日本時間の5日夜には、ゼレンスキー大統領の演説も行われる予定です。

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ウクライナからの避難民を受け入れているドイツ・ケルンの住宅。キーウ近郊から避難したヴィカちゃん(5)と兄のアルテムくん(9)が、笑顔で出迎えてくれました。

母・タティアナさん
「ドイツで何が一番好き?」

子供たち
「ぜんぶ~!」

家族と一緒に、受け入れ先の夫婦と共に暮らしているということです。先月、ポーランドの避難所で暮らしていた時は、長引く避難生活に子供たちは体調を崩し、涙を流すこともありました。しかし、ドイツに避難してからは、陽気に踊ったり、自由気ままに公園で遊んだり、ウクライナで失われた日常を取り戻し、笑顔になることが増えたということです。

母 タティアナさん(41)
「子供の笑顔を見ると、ドイツに来たのはすごくいい判断だったと思っています」

母親のタティアナさんはドイツでの生活に少しでも慣れようとドイツ語を勉強し、子供たちを地元の学校などへと通わせる予定ですが、不安もあると明かしました。

母 タティアナさん(41)
「今の受け入れ先の家族はいい人で、住まい以外にも洋服や食べ物をくれて感謝していますが、申し訳ない気持ちがあります…」

暮らしていくためドイツで仕事を探していますが、受け入れ先にいつまでいられるか分からないということです。

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避難できる人がいる一方、激戦地となったウクライナ南東部・マリウポリの市長は「13万人もの市民が避難できない状態だ」と明らかにしています。

ロシア側は4日、「陥落間近」とも言われるマリウポリで「新たな市長を一方的に擁立した」と、地元当局が明らかにしました。ロシア側は、ウクライナ南東部などで実効支配の範囲を広げています。
(2022年4月5日放送「news every.」より)

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