「アルゼンチンアリ」空港に“大量繁殖”今後に影響は(2022年4月5日)

「アルゼンチンアリ」空港に“大量繁殖”今後に影響は(2022年4月5日)

「アルゼンチンアリ」空港に“大量繁殖”今後に影響は(2022年4月5日)

 5日にSNSで急上昇し、番組が注目したワードは「アルゼンチンアリ」です。大阪空港でアルゼンチンアリが大量に繁殖していることが分かりました。専門家からは懸念の声が上がっています。

 去年、兵庫県伊丹市で生息が確認されたのが本来、日本にいるはずのない外国のアリ。南米原産のアルゼンチンアリです。

 この外来アリが空の玄関口で大量繁殖していることが分かりました。

 伊丹市などによりますと、1週間前に大阪空港の敷地内の倉庫などを調べたところ、無数のアルゼンチンアリの巣を確認。

 数年前から繁殖を繰り返していた可能性があるとみられます。

 アルゼンチンアリの大量繁殖が国内の空港で確認されたのは初めてで、専門家からは心配の声が上がります。

 国立環境研究所リスク評価・対策研究室、五箇公一室長:「空港の中にかなり精密な機器、コンピューター関係も含めレーダー管制、そうした機器に増えすぎたアリが入り込むと、場合によっては機器の機能停止、狂わせるケースも想定される」

 大阪空港の運営会社は空港の運用への影響は出ていないと発表しています。

 我々の生活に大きな影響を与えかねないアルゼンチンアリ。厄介なのが強い繁殖力です。

 一般的なアリと違って1つの巣に複数の女王アリがすみ着き、1匹あたり一日に約60個の卵を産むといいます。

 アルゼンチンアリはすでに日本全国の広いエリアに定着していて、関東では東京と神奈川で確認されています。

 国立環境研究所リスク評価・対策研究室、五箇公一室長:「人の家にも簡単に入ってくる。マンションの3階まで平気で上がって、中に入って人の食べ物を食べる。寝ている間に布団に入ってきたり、布団の中で巣を作り気が付いたら足がアリだらけに・・・人間にとっては非常にストレスがたまるアリ」

 被害があるのは人だけではありません。

 在来種のアリを駆逐するなど生態系への影響も大きく、政府は特定外来生物に指定しています。

 国立環境研究所リスク評価・対策研究室、五箇公一室長:「貿易国日本は国際貨物が持ち込まれる過程でアルゼンチンアリが持ち込まれやすい。(外来種の)アリとの付き合いはこれからずっと続く」

 今回、大量の繁殖が確認された大阪空港は「今後も駆除を続け、空港の運営に影響が出ないよう専門家の意見を聞きながら対応していく」としています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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