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【プーチン大統領】“アナログ型指導者” 専門家「意固地になっている」
ウクライナでのロシア軍の“苦戦”が伝えられる中、その戦況がプーチン大統領には「正しく伝えられていない」との見方があります。「側近がプーチン大統領を恐れているため」との指摘も。プーチン大統領に関する著書もある専門家は…。
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“苦戦”が伝えられている、ロシア軍。アメリカのシンクタンクは、ウクライナ軍がルハンシク州(ルガンスク州)とドネツク州で複数のロシア軍を撃退し、ロシア軍はマリウポリで支配地域を広げているものの、多くの死傷者を出し「苦しんでいるようだ」と分析しています。
また、アメリカ国防総省によると、首都キーウ(キエフ)周辺にいたロシア軍部隊のうち、20%近くが他の地域に再配置され始めたということです。
NATO(=北大西洋条約機構)も、この動きを警戒し、ストルテンベルグ事務総長は、日本時間31日、次のように述べました。
NATO ストルテンベルグ事務総長
「ロシアの部隊は撤退しているのではなく、再配置している。ロシアはドンバス地方(ルハンシク州・ドネツク州)での攻撃を再編成し、 補給し、強化しようとしている」
ただ、こうした戦況がロシア側のトップ・プーチン大統領には「正しく伝えられていない」との見方もあります。アメリカ側は、「側近がプーチン大統領を恐れているため」と指摘しています。
ホワイトハウス ベディングフィールド広報部長
「(プーチン大統領は)誤った情報を与えられていると考えている。なぜなら側近らは(プーチン大統領が)怖くて真実を伝えられないからだ」
プーチン大統領に関する著書もある、ロシア情勢に詳しい拓殖大学名越健郎教授は──
拓殖大学 名越健郎教授
「プーチン大統領はインターネットを使わない。自分でも『アナログ型指導者だ』と言ってるんですね。自分で情報を得ることができない。情報はすべて側近に任せている。どの情報を伝えるかは、側近が取捨選択するということ。自分が情報機関のスパイだったこともあって、外務省よりも、各省庁よりも情報機関のあげてくる情報を重視する」
ただ、その情報機関をめぐっても、英BBCは、諜報部門トップらがプーチン大統領を怒らせないよう、聞き心地のいい情報ばかりを報告し、それにプーチン大統領が気づき、懲罰として軟禁した可能性を伝えています。
そもそも今回の軍事侵攻は、「外交交渉での解決を目指すべきだ」とする側近の提案をプーチン大統領が振り切って始まったと、名越教授は指摘します。
拓殖大学 名越健郎教授
「独断で独裁的な決定で、側近が誰も止められなかった。それだけプーチン大統領自身もいらだって、意固地になって、自分の考え方に固執するようになっている」
そのプーチン大統領は、31日のイタリアのドラギ首相との電話会談では「ウクライナとの停戦のための条件はまだ成熟していない」と述べたということです。
停戦の行方はどうなるのでしょうか。協議は4月1日、オンラインで再開される予定です。
(2022年3月31日放送「news zero」より)
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