【友情】”戦友”をタリバンから救い出す 元自衛官の奮闘 アフガニスタン『news every.』特集
去年8月、アメリカ軍の撤退を契機にイスラム主義勢力タリバンが政権を掌握したアフガニスタン。現在タリバンは外国に協力していた人たちへの迫害を強め、中には連れ去られたまま
行方不明になる人もいます。
私たちは日本に協力したため、タリバンから追われる身となったアフガニスタン人男性と、彼を見捨てるわけにはいかないと立ち上がった男性を取材しました。
男性はライブハウスのオーナー越智楢男(おち・ならお)さん74歳。
越智さんは陸上自衛隊の元幹部自衛官でしたが2002年定年で退官した後、自衛隊で身につけたテロ対策などの知識を役立たせたいと、アフガニスタンでの復興支援活動に参加、日本が行う事業の安全管理を担当しました。
その際、越智さんの右腕となって働いたのがアフガニスタン人のサイードさん(仮名)。
タリバンの支配地域に潜入しテロの情報を入手するなど献身的に働き、越智さんは、日本のために働く本当の「戦友」だと感じていました。
ところが去年8月、タリバンが首都カブールを制圧するとサイードさんは日本に協力した人間としてタリバンから追われる身となります。
サイードさんは「このままでは殺されてしまう」と越智さんに助けを求めました。
越智さんは周囲からとめられましたがサイードさんを日本に脱出させることを決意します。
「命をかけて協力してくれた者に対して断ることは日本人としてやるべきでない」
私財をなげうつ覚悟で立ち上がった越智さんですが、一人で様々な手続き・手配を行うのは非常に困難なこと。
途方に暮れていたときに相談にのってくれたのが日本の外務省でした。
外務省の担当者は正月など休日にも越智さんと連絡をとるなどきめ細やかに対応してくれたといいます。
外務省の協力を得て少しずつ進んでいったサイードさんの日本への避難。
SOSからおよそ5か月後、サイードさんは無事成田空港に到着することができました。
「生きてここにいることが信じられない」
抱き合って再会を喜ぶ越智さんとサイードさん。
越智さんはサイードさんを自宅に住まわせることにしました。
命の危機を乗り越えたサイードさんですが、これですべてが解決したわけではありません。
アフガニスタンには両親や妻に子供、親族など20人を残しています。
タリバンはその人たちをターゲットにするようになったのです。
夜になっても親族のことが不安で眠れない状態が続くサイードさん。
みかねた越智さんはその20人も日本に避難させようと、再び動き始めました。
外務省の担当者によると親族の日本避難は前例がないことで
現在の制度の枠組みの中で、できることをやっていくしかないといいます。
より困難が予想されますが越智さんは
「第2ラウンドです 大変な方が人生楽しいでしょう」
そう笑いながら
きょうも戦友のため走り続けています。
(2022年3月28日放送「news every.」より)
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