ロシアが包囲するマリウポリ市「5000人近く死亡」まもなく停戦交渉開始へ
ロシア軍による包囲が続く南東部マリウポリでは、これまで5000人近い市民が犠牲になったといいます。こうした中、対面では4度目となる両国の停戦交渉がトルコで間もなく始まる見通しです。
原型をとどめないほど激しく破壊された建物。これは28日、ロシア軍が包囲を続ける南東部のマリウポリで撮影された映像です。
マリウポリ市民
「素晴らしい生活が私たちにはあったのです。今は何もなくなり、家もなくなってしまいました」
マリウポリの市長は現地メディアに対し、市内の死者が子ども210人を含む5000人近くに達したことを明らかに。
市内には、今もおよそ17万人がとどまっているということです。こうした中で、ウクライナの抵抗は続いています。
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「ウクライナ軍はキエフ州で前進し、領土を奪還している。イルピンは解放された」
ゼレンスキ―大統領は激戦が続いていた首都キエフ近郊のイルピンについて「ウクライナ軍が奪還した」とビデオメッセージでアピールしました。
アメリカ国防総省高官によると、南部ヘルソンや北東部スーミ近郊でもウクライナ軍が劣勢を挽回しているということです。一方、現地で危機に直面しているのは。
WHO広報担当者 タリック・ヤシャレビッチ氏
「治安が悪化しインフラ設備も損傷しているなかで、人々は基本的な医療も受けられていません」
ロシアによる侵攻開始以降WHO=世界保健機関はウクライナで医療支援を行っています。
これまでに医療物資150トンを送り、西部リビウの倉庫から各都市に運ぶ供給ラインを構築していますが、マリウポリをはじめ、支援が困難な地域もあるといいます。そして・・・
WHO広報担当者 タリック・ヤシャレビッチ氏
「これまでに70件を超える攻撃を確認しています。(医療機関への攻撃の)件数は残念ながら日に日に増すばかりです」
医療機関に対する攻撃も増えているというのです。
また、停戦に向けたウクライナとロシアの水面下の動きをめぐってはこんな報道が。
「ウォール・ストリート・ジャーナル」の記事
「今月上旬、首都キエフでの協議に臨んだウクライナとロシア側の参加者3人に、一時、中毒の疑いのある症状が出ていた」
アメリカの「ウォール・ストリート・ジャーナル」によると、キエフでの非公式協議にはロシアの実業家アブラモビッチ氏が出席しましたが、ウクライナ側の2人とともに、目の充血や顔の皮膚はがれる症状が出たということです。
アブラモビッチ氏はイギリスのプロサッカーチーム「チェルシー」のオーナーで、プーチン大統領に近いことでも知られる大富豪。
命に別条はないということですが報道ではロシアの強硬派によって毒が盛られた可能性が指摘されています。
ただロイター通信はアメリカ政府高官の話として、症状は「環境的な要因」であり、毒による影響ではないとしています。
停戦実現に向けた道筋が依然見えない中、間もなくトルコのイスタンブールで両国の代表団による対面形式での停戦交渉が始まる見通しです。
(29日15:13)
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