八街小学生5人死傷事故裁判 飲酒のトラック運転手に懲役14年判決 千葉地裁

八街小学生5人死傷事故裁判 飲酒のトラック運転手に懲役14年判決 千葉地裁

八街小学生5人死傷事故裁判 飲酒のトラック運転手に懲役14年判決 千葉地裁

千葉県八街市で去年6月、小学生の列にトラックで突っ込み、児童5人を死傷させた罪に問われているトラック運転手の男に対して、千葉地裁は懲役14年の判決を言い渡しました。

トラック運転手の梅沢洋被告(61)は去年6月、酒を飲んだ上でトラックを居眠り運転し、八街市で下校途中の小学生の列に突っ込み、小学2年生と3年生の男子児童2人を死亡させたうえ、ほかにも小学生の児童3人に重傷を負わせたとして、危険運転致死傷の罪に問われています。

去年10月から始まった裁判で、梅沢被告は起訴内容を認めた上で、事故の原因については「飲酒による居眠りだと思います」と話しました。

また、事故前の行動については、東京都内で資材を運び終えて、八街市の職場へ戻る途中、市川市内のコンビニでアルコール度数20度の焼酎220ミリリットルを購入。その後、京葉道路の幕張パーキングエリアに車を止めて、昼食で刺身を食べた際、「味が薄かったので醤油とコンビニで購入した焼酎をかけて食べた」「焼酎の封が開いたので飲んでしまった」と述べていました。

こうした飲酒運転をするようになったきっかけについて、梅沢被告は検察側の被告人質問の中で、おととしの春ごろ「友人ともめごとをおこし夜通し飲み、そのまま仕事にいった」と述べた上で、それ以降は仕事の取引相手にイライラすると気持ちを収めるためにパーキングエリアなどで飲酒したと話し、飲酒運転が常態化していたことが、明らかになっていました。

今月2日には論告求刑が行われ、検察側は、「2020年の春ごろから、週に1回は飲酒運転をしていた。この事件は常態化した飲酒運転の一環として行われた」と指摘して、「鉄のかたまりである大型トラックを暴走させた、飲酒運転の中でも最悪のケースであり、事故で幼い子どもと家族の日常が完全に破壊された。犯行態様は極めて悪質だ」などとして懲役15年を求刑。

一方、弁護側は「全面的に罪を認めて、深く反省しています」などと述べ、情状酌量を求めていました。

梅沢被告は最後の意見陳述で、「ごめんなさい、すみません、本当に申し訳ありません。この三言しかありません」と謝罪の言葉を述べて、裁判は結審していました。

きょうの判決で、千葉地裁は梅沢被告に対し、懲役14年の判決を言い渡しました。
(25日13:38)

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