「打倒プーチン」亡命チェチェン人 ウクライナ軍に協力・・・ロシア高官が“核使用”言及(2022年3月24日)
激しい銃撃戦。アメリカCNNによりますと、ウクライナの首都キエフ近郊での攻防だということです。
■打倒ロシア・・・亡命チェンチェン人戦場に
ウクライナを守る側の兵士が口にしたのは、「神は偉大なり!」というイスラム教徒の祈りの言葉です。
一方で、指示を出す際に使われたのは、ウクライナ語です。
現地メディアによると、チェンチェン人が、ウクライナへの義勇兵として参加。ウクライナ兵と協力して戦っている場面だということです。
チェチェンといえば、プーチン大統領に忠誠を誓い、ウクライナ侵攻に協力しているカディロフ首長の部隊が思い出されますが、一体どういうことなのでしょうか。
ウクライナ側に立ったチェチェン人の義勇兵が所属するのは「シェイク・マンスール大隊」です。
およそ20年前に、プーチン大統領らの弾圧よって、チェチェン共和国から亡命せざるを得なかったイスラム教徒などからなる人たちだということです。
ウクライナ側を助けることで、「打倒ロシア」「打倒プーチン」を目指しているとみられています。
■ウクライナ軍攻勢に・・・西部の町“奪還”
ウクライナ側は22日、キエフ西部にあるマカリフを激しい戦闘の末、奪還したと発表しました。
こうした状況について、アメリカ国防総省は、次のように話しました。
カービー報道官:「現在、ウクライナ軍が攻勢に転じ始めている兆候はある。抜け目なく、機敏さと独創性をもって、防衛すべき地点を防衛し、へルソン付近をはじめ、複数の場所で領土を奪還する動きがある」
■東部マリウポリ・・・インフラ「9割破壊」
首都キエフへ近付けず、停滞しているとみられるロシア軍。一方で、ロシア軍が激しい攻勢を見せているのが、東部のマリウポリです。
煙が立ち込めた街には、見渡す限り、壁が破壊された建物が並んでいます。CNNによりますと、インフラの9割が破壊されたといいます。
ゼレンスキー大統領:「現在、約10万人の人々が、非人間的な状況に置かれている。完全に封鎖され、食料も水も医薬品もなく、絶え間ない砲撃にさらされている」
■ロシア高官“核使用”言及し・・・威嚇
ロシア軍が公開した動画に収録されていたのは、軍艦からミサイルが発射される場面です。
アメリカ国防総省は、ロシア軍が南部に広がるアゾフ海からの長距離砲撃を始めた可能性があると分析しています。
ロシア大統領府の報道官は22日、アメリカCNNのインタビューで、プーチン大統領が核兵器の使用に踏み切るか問われると、核兵器を使う可能性を否定しませんでした。
ペスコフ報道官:「我が国にとって存立の脅威がある場合、核兵器は我が国の概念に従って使用される可能性がある」
また、化学兵器を使用する恐れも指摘されています。
バイデン大統領:「(Q.プーチンの化学兵器使用は脅威ですか?)現実的な脅威だ」
■プーチン大統領「天然ガスはルーブルに」
長引く戦いに、経済的に追い詰められつつあるロシア。23日、明らかにしたのは、驚くべき新たな方針でした。
プーチン大統領:「非友好国への天然ガスの販売は、ルーブル建てにすると決定した」
プーチン大統領は、日本を含む「非友好国」がロシアから天然ガスを買う場合、支払いはロシアの通貨「ルーブル」でしか受け付けない措置を速やかに導入すると発表しました。
その狙いについて、次のように話します。
プーチン大統領:「この手の支払いにおいて、すべての危険な通貨の使用を断念するということだ。西側諸国は、ロシアの資産凍結という違法な決定をした。これにより、西側諸国は、通貨への信頼を破壊したのだ」
プーチン大統領は、ドルやユーロは信頼できず、支払いを受け付けないというのです。
しかし、実態は、通貨の価値が下がっているルーブルの需要を高め、支えるためとみられます。
■プーチン政権“重鎮”辞任 理由は・・・
プーチン政権も、一枚岩ではありません。
ロシアメディアによると、プーチン政権の重鎮で、国連などの国際機関向けの大統領特使を務めるアナトリー・チュバイス氏が辞任し、出国したと報じられています。
関係筋によると、ウクライナ侵攻を理由に辞任したということです。
(「グッド!モーニング」2022年3月24日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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