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戦場から訴えた「感謝と未来」日本の反応は・・・ゼレンスキー大統領 国会で演説(2022年3月23日)
ウクライナのゼレンスキー大統領が日本時間23日午後6時過ぎから、日本の国会で演説しました。オンライン形式で行われた演説は約12分に及びました。
ゼレンスキー大統領:「国会議員の皆さま、日本国民の皆さま、ウクライナ大統領の私が史上初めて外国国家元首として直接、皆さまにお話しできることを光栄に思います」
ゼレンスキー大統領が最初に伝えたのは、日本への感謝です。
ゼレンスキー大統領:「両国間は8193キロあり、飛行機で15時間もかかりますが、自由を感じる気持ちに違いはないと、2月24日に実感しました。日本がすぐに援助の手を差し伸べてくれました。心から感謝しています。日本はウクライナが再び平和になるために動き始めました。それはウクライナだけではなく、ヨーロッパ世界にとっても重要です。ウクライナの平和なしに世界の誰も未来を思い描くことはできません」
ゼレンスキー大統領が日本に求めたのは、岸田総理大臣も主張する『国連安保理改革』です。
ゼレンスキー大統領:「見ての通り、国際機関は機能していません。国連安保理も機能しませんでした。何が必要か?改革です。これからも戦争をしようとする侵略者に対して、平和を壊してはいけないと強く忠告することが必要です。責任ある国家が共に平和を守る努力をせねばなりません。いかなる侵攻も防げる新たなツールを作らねばならないのです。ウクライナ、そして世界のため、日本のリーダーシップが欠かせません」
何度も触れたのは『経済制裁の継続』です。
ゼレンスキー大統領:「日本は平和を取り戻すため、ロシアに圧力をかけたアジア最初の国。ロシアへの制裁を続けてほしい。アジア諸国と団結し、平和のため、侵攻の“津波”を止めてください。ロシアとの貿易を止め、軍に資金が回らないよう市場から撤退を」
ロシアの侵略を“津波”という言葉で表現しました。唯一の被爆国である日本国民を意識したのか“核兵器”や“サリン”などのワードもありました。
ゼレンスキー大統領は国民を守るため、各国の議会で訴えを続けています。ドイツでは、ロシアとの緊密な経済関係を批判し“ベルリンの壁”になぞらえ「自由と不自由を隔てる新たな壁をつくった」と糾弾しました。
ところが日本では、感謝の言葉と、未来への期待に終始しました。
ゼレンスキー大統領:「チェルノブイリの原発事故は皆さんもご存じだと思います。1986年に大きな事故がありました。2月24日、その土の上をロシア軍の車両が通り“放射能のほこり”をまき散らした。今後のウクライナの復興も今すぐ考えなければならない。人口が減った地域の復興を考えないといけない。避難した人たちがそれぞれの故郷に戻れるようにしなければならない。日本の皆さんも、きっとそういう気持ちがお分かりだと思います」
他国の元首が事前の打ち合わせのないまま演説を行うのは“異例”です。演説の実施には与野党から慎重な声もありました。ゼレンスキー大統領の訴えを、どう受け止めたのでしょうか。
岸田総理:「ゼレンスキー大統領が極めて困難な状況のなかで、祖国を、そしてウクライナの国民を強い決意と勇気で守り抜いていこうとする姿、感銘を受けました。我が国としても、ロシアに対するさらなる制裁、またこれまで表明した1億ドルの人道支援に加えて、追加の人道支援も考えていきたいと思っています」
当初「調整なく認めるのはあり得ない」と難色を示していた立憲の泉代表は、具体的な支援策に言及しました。
立憲民主党、泉代表:「政府は、難民受け入れについては、今様々な段取りを進めているというか、態勢を整えているが、日本からのチャーター便を検討できないかも考えてもらいたい」
共産党・志位委員長:「祖国の独立を守り抜くという強い決意が伝わってくる演説でした。日本に対して要請した事項、経済制裁を続けること、それから復興支援、どれも大事なことで、日本としてこの要請を受けて、経済制裁、そして非軍事の復興支援をしっかりとやっていく必要がある」
日本維新の会、鈴木参院議員:「とにもかくにも、私は話し合いで解決するしかないと。その話し合いにむけた国際世論の雰囲気を、日本政府で大きな役割と音頭取りをしてほしい。(Q.ゼレンスキー大統領の印象は変わりましたか)きょうは淡々とお話しされていたなという受け止めです。アメリカ議会に向けての演説の時は高揚した感じがあったけども、きょうは非常に淡々と静かに話されまして、私自身『あっ』というような思いで聴いていました。アメリカでは真珠湾攻撃と言ってたから、当然、北方領土の話もするのかなと頭にはあったんですけど、なんか心境の変化があったのかなと」
ゼレンスキー大統領:「日本の素晴らしい発展の歴史を私は知っています。協調性を維持し、命を尊び、環境を大切にする考えを生んだ文化が、ウクライナは大好きで、建前ではなく本音です。私たちの国がこんなに離れていても価値観は変わりません。両国とも心は温かく、距離など関係ありません。今後も今のように、日本がウクライナと共に反戦争の立場でいることを期待します。“ありがとうございます”」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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